第40話
メンフィリアの城下町にある
マンホールの蓋を開けた。
中から冷たい風が吹いている。
「装備品は大丈夫か?
中に行くぞ。」
フィンレー、ソフィア、スカーレット
レクエペ、ケラットの5人は、
装備品を新しくして、
マンホールのはしごをそれぞれ
降りていった。
真っ暗な中には水路があった。
チョロチョロと水が流れている。
たいまつに火をつけた。
小さなカエルがゲコゲコと鳴いていた。
一声話すたびに
声にエコーがかかって響いている。
「足元に、気をつけろよ〜。」
とフィンレーが声をかけた途端、
ケラットが
ステンッと転んで、
すぐにレクエペが
助けた。
目の前にモンスターが現れた。
小さなコウモリが10羽飛んできた。
四方八方から飛んでくる。
手で避けては何度も顔に目掛けて
飛んでくる。
装備している剣を振り回し、
弓矢を放っては攻撃して
少しずつ倒して行った。
コウモリを全て倒し終えると、
水の音が不気味に聞こえて来た。
得体の知れない何かが水路に絡み、
ピチャピチャと音を響かせる。
巨大なアメーバモンスターが現れた。
触れたら最後皮膚が溶けていく。
近寄ることは不可能だ。
それでも攻撃してくる。
逃げられない。
『ホーリーブライト!!』
魔法を使ったのはソフィアだった。
少しダメージを与えられたが、
あまり変化は見られなかった。
「打撃で試す!!」
フィンレーが何度か剣を振り下ろしては
攻撃したが、微量のダメージしか与えられなかった。
「ちくしょー。こう言う時に限って
召喚獣呼べないんだよなぁ!」
宝石を失ったフィンレーたちは
召喚獣たちを呼ぶことが
できなくなっている。
そんな時、聞き覚えのある声が
どこからか聞こえて来た。
「結局はわしらの力がないと
ダメということか…。」
地下道の真上から
異空間のねじ曲がった世界が
現れては、次々と召喚獣たちが
飛び降りてきた。
「我が名はアルテミス。
そなたたちの召喚獣を
連れて来た。
次は無くすことは
許されない。」
人と召喚獣をつなげる宝石を
無くしてしまったフィンレーたち。
絆が強かったのだろうか、
女神のアルテミスが
召喚獣たちを連れてきていた。
また新たな宝石が
5人の腕に装着された。
オピンニクスはフィンレーの顔を
じっと見つめた。
「もう、わしがいなくても
大丈夫そうな顔してるけどな。」
「そんなこと言うなよ。
俺は頼りにしてるんだから。」
ドュリアデスは、ソフィアの横に立っては
ぼんやりしてる。
「もう、あの人は
私に目もくれないのね。」
「え?
フィンレーのことかな?
いいから、いいから。
戦いに集中してもらっていい?」
タイムは耳をくねくねうごかしては
手元の懐中時計をパタパタ
閉じたり開いたりした。
「私たちって、そこまで接点ないよね…。」
スカーレットは屈んでタイムの横から
のぞきこむ。無反応だった。
ホワイトドラゴンとレッドドラゴンは、
レクエペとケラットの横についた。
体の大きさが違いすぎて
何も言えなくなる。
どうして小人の2人が
こんな大きなドラゴンを
扱うことになったのだろうか。
改めて、召喚獣が集まったバトルに
巨大なアメーバモンスターとの戦いが
繰り広げられた。
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