第34話

起きると、母が泣いていた。


「私達、離婚することになったわ」


「・・・」

私は驚かなかった。それに悲しいとは思わなかった。


ただ不安はあった。お兄ちゃんはこれから


「優はこれからお父さん達に引き取って貰うは」

やっぱりそうなるのかと思った。


「私も一緒に行く」


「え、何を言ってる?貴方はもう優の面倒を見なくていいの!!あんなダメで引きこもりの兄なんて家族じゃないわよ・・・っ」


私は思わずビンタを決めた。


「お母さんはそんなこと言ってていいよ!!でも私はお兄ちゃんのこと諦めてないし、大切に思ってるから!!」


そして、私は怒った顔のままお兄ちゃんに離婚して、引き取られることが決まった。


「お兄ちゃん、一緒に家から出て行くよ」


「わかった」

お兄ちゃんは即答してくれた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る