13

 二〇二七年 八月五日


 帝国軍第二軍、長野、諏訪両盆地から軽井沢方面への侵攻を開始。AH―64D攻撃回転翼機ヘリコプター部隊との協働で夜明け前に同地を奪取。軽井沢の人民陸軍第2機甲師団は撤退が間に合わず壊滅した。太平洋側では戦線が箱根山にまで東進し、人民党政府は首都圏市街地からの一般市民の退避を決定。


 人民軍側の防空網が無力化されたことで帝国空軍機が人民共和国領に侵入。岐阜基地から発進した第4航空団のF―3攻撃機が長野、群馬、埼玉三県のダム、水力発電所、物資集積所等を空対地誘導弾ミサイルで破壊した。


 こうして人民軍は開戦二日で南方軍管区の大部分を失い、作戦指揮の中心は関東圏防衛を司る中央軍管区へ移った。


 この時点で甲府、新潟の駐日ソ連地上軍に動きはなく、帝国軍もソ連軍を刺激しないよう両地域を避けて戦闘を続けていた。


 死者、行方不明者数の総数、帝国側二四五〇名に対し人民共和国側六八一〇名。 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る