第316話
クロードのもとには軍部から信号弾や照明弾の魔道具の生産依頼が来ていたがそれも落ち着き王宮の禁書庫に通う日々を送っていた。
今興味を持って調べているのは召喚術に関してだ。
召喚術自体は安全なように思えるのだが高位な契約は悪魔や魔人が現れることが多く召喚者が御しきれずに暴走する事例が多かった為に禁止されたようだ。
何故悪魔や魔人が召喚されたのか詳しく調べていく。
媒介として使われた物は呪物だったり人をそのまま生贄にした物などいかにも悪魔や魔人が好みそうな物ばかりだ。
逆に聖なる物を媒介とすれば違った結果になるのではないだろうか。
所持しているアイテムで使えそうなのは世界樹系のアイテムに聖遺物と言われていたアイテムなどがあげられる。
召喚術を発動すると触媒として使った品は対価として消えるようなので個数がないものを使うのは勇気がいるが大量に所持しているものなら気軽にチャレンジすることができそうだ。
とはいえ禁術に指定されているので試してみるには許可をとる必要があるだろう。
他にも何か有用な情報がないか探すクロードだった。
国王陛下であるポセイドスと宰相のリッチマンに軍務大臣のルーシェンは集まって話し合いをしていた。
「クロードが大演習でやらかしたそうだな」
「既存の戦術からは大きくかけ離れておりそれを実現するために新しく魔道具を開発したようです」
「新しい魔道具はどうなのだ」
「クロード卿達には運用した報告書をあげてもらい有用だと判断されました」
「軍の方では運用がはじまっているようですがどうなのですか」
「クロード卿は夜襲を仕掛ける際に使ったようですが受けた側にもメリットがあると判断して要所に配備を進めています」
「それで肝心のクロードはどうしておる」
「魔道具生産のノルマをこなしつつ王宮の禁書庫に籠っているようです」
「なんだか嫌な気もしてきているのだが禁書庫への立ち入りを許したのは間違いだったかもしれんな」
「流石に何故禁書庫に仕舞われているのか理解はしているはずです。利用しようとは思わないのではないでしょうか」
「何をしでかすかわからんところがある。悪用はしないとは思うが心構えはしておいたほうがいいだろう」
「クロード卿の提案は今まで国にとって利のあることだけでしたから・・・」
「そうではあるが何故だか嫌な予感がするのだ」
そこに一人の使用人がやってくる。
「お話中失礼します。クロード卿がお話があると来ているのですが」
「わかった。通してくれ」
使用人が退出し代わりのクロードが入ってくるのだった。
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