デビューさんの今後の資産運用の具体案
今よりずっと先の話になるが、以下の条件のもとに計画を練る。
条件
夫婦は満65歳を迎えて年金生活となる
その際、子供はすでに大学を卒業して働いている
旦那さんの退職金が満額入金する(満60歳)
住宅ローンの残高は完済予定(すでに元金が少なく消化試合と化している)
社会人となったお子さんは博多市内にある自宅から会社まで通勤することを強く勧める。夫婦の財産のことは一切話さずに自分で働き貯蓄する癖をつけさせること。
今の日本で一人暮らしをして無駄な生活費(主に住居費)を払うことは避けたい。
1人暮らしで発生した無駄な家賃や光熱費は消えるお金で一生戻ってくることはないが、その分を長期投資に回せば次の10年で莫大なリターンとなって帰ってくる。
そのお金を使って海外を旅するなど貴重な体験をするのも吉。資格の勉強をするのも良い。読書やスポーツをする時間に充てるのも良い。
【資産運用方法】
バイ・アンド・ホールド戦略。
日本株のアクティブファンドの運用を継続する。
(現在のPFはプロの運用する日本株ETFと同等の構成となっている)
配当再投資を基本としながら【投資元本】を増やしていく。投資元本とは含み益や含み損に関係なく、投資した金額である。投資元本をもとに配当金が支払われる。
資産配分 (あくまで目安)
日本株式 80%
Jリート 10%
現金 10%
仮に資産額が5,000万円だとしよう。
その際、株式を中心としたPFなので市場暴落に備えて全額投資を避け、現金余力を常に500万円ほど残しておく。500万では過剰だとしたら、半分の250万円とし、残りの250万をリートに配分しリートを15%に引き上げても良い。
【緊急時の引き出しは現金余力を使い、株式などは原則として売らない】
運用方法。
満65歳になるか、それより前の時点、例えば日本政府が本当に28年に
投資利益分の健康保険税の上乗せ案を可決したとしたら、その時点でもいいから
配当利回り2%に満たないグロース株を一斉に売却して高配当なリートや銀行株などに切り替えることで、配当利回りを爆発的に増大させることができる。
※生活費に余裕がある場合は、必ずしもやる必要はない。
低配当のソニーやアシックスを趣味で保有する選択肢は、もちろんありだ。
・高配当株へリバランスする例
筆者のファンドの現在の資産評価額は3,300万円。うち含み益の部分が500万円以上を占める。保有銘柄をすべて利益確定(含み益の実現)してインフラファンドに切り替えたとしたら、現在の配当総額年間80万から180万円以上に増大する。それをしないのは、筆者が若者で、いまだグロース株が成長途中であり、また個別銘柄や債券に広く分散投資をしないと相場の下落時に資産額を減らすことになりパニックになるからだ。
また仮に約3千万をインフラファンドだけに集中投資することは常に株価下落や上場廃止のリスクと戦うことになり非合理的だ。デビューさんの場合もまだまだ旦那さんの退職時期まで時間があるので、グロース株集中投資を行って含み益の最大化を目指すべきだ。高配当への切り替えは後で考えればいいし、低配当グロースが
10年を経て高配当に代わる東京エレクのような例は多数ある。
その場合は高配当グロースを売る必要がないこともありえる。
資産の買い付け方法
・旦那さんの毎月10万円の積み立て。
格安となっているJリートやインフラファンドなどを買っていく。
仮に15万するリートならば、2か月かけて1口買うようにタイミングをずらす。
リート各種は一銘柄当たり30万~40万を目安に買い集める。
来年の新NISAの枠を待たずに特定でいいからどんどん買っていく。
・デビューさんのお給料
日立、ソニー、アシックスなどの分割銘柄を買う。その他、20万程度のの高配当銘柄を買う。例。ゆうちょ、りそな、デンソー、セブン、アステラスなど。
各銘柄の投資金額50万を目安にナンピンして買いそろえるイメージ。
京セラや村田はグロースだが比較的高配当なので買う価値が大いにある。
低配当グロース株は特定で、高配当バリュー、グロースはNISAを使う。
夫婦とも新NISA枠を数年かけて全額使いきって
非課税での配当金を1年でも早く得ることを目標とする。
今回から旦那さんも毎月の定期積立に同意してくれたことから家計の投資可能なら資金が格段に向上した。このようにして夫婦の稼いだお金をフルにつかって株とリートを買い増すことによって将来の税引前の配当金総額を最低200万、最大400万を目指すことにする。毎年の配当再投資に加えて、企業の増配によって自律的に配当総額が増えることも計算に入れると、上記の目標を達成できる可能性は高い。
満65歳時の配当金の使い方。いくつかある。
生活に余裕のある場合
→引き出して遊びに使う。慈善団体へ寄付する。習い事をする。
大きな支出がある場合(来年の自動車の買い替え、海外旅行など)
→その支出に向けて配当再投資をせずに証券口座に現金として貯めておく。
投資が趣味の場合
→好きな株を買うことに使い、翌年の配当金をさらに増やすことができる。
旦那さんもデビューさんも今はお小遣いの額が減ってしまい辛いかもしれないが、満65歳を迎えた後は「投資元本」を減らさずに天から降ってくる「配当金」を使って
自由なお金の使い方を選ぶことができる。金融的には現在の自民党議員と同様、お金のストレスから解放された神に近い状態の生活を送れる。
老後のお金のストレスがゼロになることから精神的な余裕ができ、夫婦がさらに
長生きして配当金のもらえる時期を長期化できるかもしれない。
今を楽にして将来にツケを回すか。
それとも今を苦労して将来のリターンを得るか。
後者を選ぶことのできる旦那さんとデビューさんは勝ち組である。
あまり言いたくないことだが、お子さんはもはや働く必要がなくなりつつある。
大企業など目指さずにその辺のコンビニアルバイトでも一生金に困らなそうだ。
話を聞いた限り、息子さんは幼少のころから親に好きなようにおもちゃを買い与えられて育った子のため今更無駄遣いをしたい欲もなく、将来は自分でお金を貯められる大人になる可能性がかなり高い。育ちの良い子なのでパチンコや競馬などの低俗な遊びに手を出すことはまずないだろう。
それでも将来は何が起きるか分からない。仮に家族に大きな事故やけが、
病気などが起きて、お金が足りなくなった場合は?
→ 株を売る(利益確定)
例えば、東レ、三菱ケミカルなど10万以下で買える株を仮に500株以上持っているなら一部を売りやすい。集中投資をしているトヨタも1,000株はあるだろうから、このうちの半分売ったとしてもまだまだ株は残っている。逆に、信越のように
100株だけ持っており元本50万の価値がある株は売りにくいので避ける。
売った瞬間にその株のホルダーではなくなることはショックが大きい。
そのために、資産配分で200万以上の現金余力は常に取っておきたい。
下落相場への最善の対策は現金を持つこととなる。
米ドルで持つ意味もなない。日本円で持つこと。
最後に悪い例を。これは俺の母さんの友達の話(母と同級生の71歳女性)
70代夫婦の年金暮らし(20万程度)
海外を含む年間の旅行費の支出が300万~400万。車はベンツに乗る。
投資信託を買っているらしいが、プロの商品なので手数料が高いことだろう。
年金収支は基本生活費を差し引いて貯金できる金額がぎりぎりのラインだろう。
現在は旦那さんの退職金などの一時金を活用して豪遊してるものと思われるが、
これには持続性がなく、筆者の試算では2030年までに老後破産するとみている。
根拠
・住宅ローンや家賃が仮にゼロだとしても、旅行費を含めて年間収支300万程度
の赤字が、俺が把握している限り、過去数年間続いている。
これを10年続けた場合は3,000万の純損失と同等となる。
・ラチェット効果。派手好き、ブランドもの好きで地味な生活を嫌う。
この消費習慣はいわゆる浪費癖にあたる。
明治時代は民法において浪費癖は精神疾患と定義されていた。
夫婦が現役時代に働いていた時と同様の浪費を継続してしまっている。
・貯金を減らしていることに危機感を覚えていつつも、浪費が止まらない。
旅行の頻度は毎月。ひどい時では2週間に一度のペースで行っている。
このパターンで多いのが、破産後も消費者金融にお金を借りて海外旅行や高級車の購入を継続するパターンだ。そのうち俺の母にお金を借りる相談をすることまで想定している。その際はもちろん絶縁するが。
恐ろしいことに娘夫婦が香港に住んでいて1,000万もする高級車を買ったり横浜市に別荘を建てたりと豪遊の限りを尽くしているそうだ。この夫婦もラチェット効果にぴったり当てはまる。将来、老後破産する可能性が高い。
(*´ω`) 以上がなぜ悪い例なのか? 俺の母の口座をもとに解説しよう。
筆者の投資ファンド
【日本外需株】投資元本1,100万円。含み益400万円。
資産配分は日本株が9割でJリートが1割だ。
今年の成長枠のNISA枠は使い切っている。
含み益よりも投資元本と配当金額に注目してもらいたい。
説明しやすいように二つの例を出す。
母の投資元本 1,100万円 → 配当金が40万円入るとして、
この40万を毎年無駄遣いしたとしても投資元本が減らない限り、
配当は毎年払われ続ける上に、最近は各企業もリートも増配している。
今の40万円は、10年後には50万円になってもおかしくない。
友達の貯金1,100万円 → 利息はゼロに近いはずだ。
ここからお金を引き出した場合、毎年300万の支出超過から計算して
(洋服、バッグ、貴金属、美容エステは含めず)、4年以内にゼロとなる。
しかし、「日本外需株」で同じ浪費をした場合に違いが出る。
このファンドは年間で最低7%以上成長している上に、
配当金と含み益のリターンを計算すると、資産寿命はずっと長くなる。
※誤解の内容に言っておくと、平均7%とは、
1年目 +5%
2年目 -5%(下落相場)
3年目 -12%
4年目 +10%(上昇相場)
5年目 +9%
このように株式ファンドでは相場が乱高下をしながらも、平均でみると
7%ずつ資産が増えた、という意味での平均リターンになる。
実際に成績を取り始めた22年~現在までの平均リターンは+18%となっている。
7%のトータルリターン →77万
以上の投資利益 77万円は実質的な利益なので資産寿命の引き延ばし効果がある。
貯金をただおろすよりも、運用しながらおろす方が資産寿命が長くなるのだ。
(めんどうなのであえて計算はしないが)
さらに注目してほしいのが、このファンドは家庭内投資信託なので手数料や税金が無料なのである。手数料がかからないことは長期的なリターンを爆増させる。母は俺の知る限り、日本で最も手数料のかからない優良ファンドにお金を預けているのだ。
馬鹿 → 若い時に遊び、老後に退職金を切り崩してしまう。
賢者 → まず投資元本を確保して老後に永続的な配当マシーンを作る。
老後になった時、前者は長生きするほど苦痛となるが、後者は長生きするほど
資産が増大していき心が健康になり富裕層となる。俺の母が満90歳まで生きた場合、昨年の分まで含めた配当総額が20年間で800万はくだらない計算となる。仮に母がこの配当分800万だけを旅行に使ったところで投資元本は1円も減らないのだ。
この計算にもはや日々の株価の上下など不要であり、企業の財務が健全である限りは企業利益から差し引きかれて株主に利益が分配されるのだ。俺の分析では企業の財務面に問題がないことを四半期ごとに綿密に調べている
長期配当金投資における投資元本とは、将棋で例えると「王」となる。
最も重要なコマを減らさずに絶対に維持する限り敗北はしない。
王の周囲を金銀飛車角で囲い、長期不敗の態勢を取るのだ。
投資元本を減らさずに、配当金の分だけで遊ぶ限り、運用してる資産(ファンド)は永続的なマネーマシンとなるのである。デビューさん夫妻には上記の悪い例と良い例を参考にして裕福な老後生活を送ってもらいたい。
参考
ジェレミー・シーゲル著
「株式投資の未来」 ~永続する企業が本当に利益をもたらす~
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