第4話 恥ずかしいよ、やっぱり

 君は私の大切な人。それと同時に、私の家族とも付き合いがある。

 きっかけは私だった。その昔、私が君を知った頃、私があんまりにも君の話ばかりするものだから、家族が君に興味を持った。私の家族は私を通さずに君と会話ができるし、なんなら連絡先までもっている。私がうっかり君の話をしようものなら、家族がそれを君に伝えてしまう。私は、家族に君の話をできなくなった。恥ずかしいじゃない?

 だから、私が君の前から姿を消した後も、しばらくは親に気付かれなかった。私が君の話をしなくなったことに、全く別の事情があることを悟られなかったのだ。

 だが、それも長く続かない。結局、君と疎遠になったことは、親にバレてしまった。君経由で。それの恥ずかしいったら、なんで言っちゃったの?

 私が君と話さなくなった後も、君と家族の間には会話があるらしい。たまに連絡を取っている旨を聞かされるし、なんなら荷物を送っているのを見ることもある。

 私抜きで、交流は続いている。

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