絵文字を使った小説とは何ぞや
いやマジでタイトルの通りなんだな。最近、小説の中身やタイトルに絵文字を使った作品が散見されるが、ありゃ何だ。まるで意味が分からない。大口空けて活字を頬張ったかと思えば、じゃりじゃりと不快な砂の味。異物混入もいいとこだ。
その是非は棚に上げておくとして、絵文字を使って小説を書く作家様の心理が覗いてみたいな。メールでも打ってる感覚なのか? ちなみに僕の場合は、本文に絵文字があったら即ブラウザバックだ。絵文字なんてものは格闘技でいうとこの金的、サッカーでいうとこのDOGSO、短距離走でいうとこのフライングみたいなもんだろ。完全な反則。だがスポーツにおける反則と違って、絵文字には何の効果もなければ、ペナルティもない。あってもなくても表現の幅は広がらんし、だったらさっさと無くしてくれ。
「いや、絵文字があった方が表現の幅が広がるだろ」とか思ってる輩は、頼むから最低限の語彙力を鍛えてから小説を書いてくれ。それか、漫画家かイラストレーターに転向することを強く推奨する。
そうなってくると、グレーゾーンなのは記号だよな。ハートの絵文字がダメなら、白黒の記号であれば罷り通るのかという疑問だ。この辺については賛否あるだろうが、個人的にはNGだ。なんだろうな。しつこいようだが、僕は小説を読むときはそれ即ち活字を読みにきている訳だ。字が読みたいのに、絵で表現されたらそれは当然、違和感となって脳に蓄積する。んで、ある一定量の違和感が蓄積したらもうその時点でアウトだ。コップの理論みたいなもんだな。一度水が溢れたらもう終わりってこと。内容の良し悪しに目を向ける気力も湧かなくなる。
むしろ、タイトルに絵文字が使われてた方が良心的だな。あ、この作品は読みたくないって一発で分かる。その作品の作者も、求めている客層以外の人間を弾ける。win-winじゃないか。
あー、あと顔文字な。僕の見地からすれば、お前も普通にアウトだから。逆に何故セーフだと思った。こういう視覚に訴えてくるある種の「絵」で文芸作品に挑もうとする作家様は、何を考えて書いているのだろう。シンプルな疑問だ。年齢層についても気になるな。やはり、その手の作品を書く作家様の中身は若者が多いのだろうかと、色眼鏡が働いてしまう。かくいう僕もZ世代に片足突っ込んだデジタルネイティブ一歩手前の人間だが。
絵文字ってのは便利なのかもしれないが、作品それ自体の価値が良い方に転ぶかは知らんぞ。少なくとも僕にとって、絵文字がある作品とない作品を比較した場合、前者の方が明らかに安っぽい印象を受ける。「ああ、この作品は言葉での表現を放棄しているんだな」と、読みたいという意欲も湧かない。百害あって一利なしだ。
是非ともこの点について、色々な意見を聞かせてくれ。絵文字について、僕の固定観念を吹き飛ばしてくれるような意外性あるコメントを期待しているぞ。生意気な素人を論破したい方には特におすすめだ。
──おしまい。
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