第27話

過去編


家族の笑い声が聞こえる。


「優って俺と違って全然さぁもてねぇよな」

父親の高笑い。


「お父さん、比べちゃダメよ。優には優のペースがあるのよ。」

母親の俺を庇うような口ぶりでバカにする笑い声


「弟、このまま彼女出来ないかもしれないわね。高校はさらに厳しいのよ」

お姉ちゃんの俺を見下す、決めつけたような話し方。


「お兄ちゃん、バレンタイン一つ貰ったことないからね」

あるけどね。


俺は家族に縛られてる。本当は女の子からもっと誘われてる。部長ともっとお金を使って遊びたいし、やりたいことも何度も我慢して来た。

家がこんな会話しかしないから、人の気遣いもわからない。だから色んな人のいいところをみて学んで頑張るしかなかった。

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