お題【複数の意味】

 遠き日と 重なる思い 蘆刈女


秋の季語を探しているとふと目にとまった蘆刈女という言葉。

直接的な意味では葦を刈る女性、となりますが以下の蘆刈説話を知っていると別の意味合いが浮かんできますね。


季語は蘆刈女(あしかりめ)



 アシの名所難波を背景とする夫婦愛を描いた説話。《大和物語》百四十八段にみえるのが古いかたち。ある貧しい夫婦が難波に住んでいたが,男は思いわずらった末に女を京へやり,宮仕えさせる。女はやがてその主に思われ妻として迎えられるが,女は前の夫のことが忘れられず,ある日他事にことよせて難波へ赴き,蘆刈りとなったみすぼらしい身なりの男に再会する。男は〈君なくてあしかりけりと思ふにもいとど難波の浦ぞ住み憂き〉の歌を女に送り,逃げ出そうとする。



〈君なくてあしかりけりと思ふにもいとど難波の浦ぞ住み憂き〉

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