第37話 テンノカクシの謎
吹き飛ばされたマガタマ姫たちは集まり、口々に語り合いました。
「テンノカクシには、不思議な力が確かにある。 でも人を驚かせたくらいで、特に悪いことをしたわけではないのではないか?」
「そして、顔も我々とは少し違っている。背も高く鼻も高いが、他国の人間はそうだと聞いたことがある。 もしかすると・・・」
一行は、テンノカクシが隠れ蓑をかぶって消えた場所へと戻っていきました。
そこには、隠れ蓑の欠片が落ちていました。
よく見ると、それには微かに絵が描かれていました。
周りの景色を布に描き、それをかぶっていたのです。
だから周りの景色と一体化して、消えたように見えたのでした。
そう考えると、他の技にも何かが隠されているに違いない!と思ったのでした。
マガタマ姫一行は、テンノカクシの秘密を探るべく、一度天照大神様のもとへと戻っていきました。
そして、一通り天照大御神様にテンノカクシのことを伝えます。
天照大御神は、「人を驚かせるのは良くないが、特に悪いことをしたわけではない」と判断しました。
トキタマ姫、フジマルヒコ、ホシヒトには昔からの資料をもとに、テンノカクシのことを調べるように命じたのです。
そして、3年前の嵐の日、見慣れない船が海辺に現れ、強い風に煽られ沈んでいくのを村人が目撃していました。
その直後からテンノカクシは現れるようになったというのです。
その沈んだ船に乗っていたのがテンノカクシではないかと疑い、天照大御神様にこのことを伝えました。
天照大御神は「テンノカクシは他国の人間の可能性が高い」と判断します。
「そうだとすると、テンノカクシと話し合う必要がある」と天照大御神様がみんなに告げたのでした。
そして、あまたの大蛇を退治したスサノオノミコト、マガタマ姫、サザナミ、カゼマルヒコ、ツチマルヒコ、フジマルヒコの六人にテンノカクシを連れてくるように頼みました。
今度は、スサノオノミコトを中心にテンノカクシを探しに山へと向かったのでした。
そして、再び山奥のテンノカクシがいた、大きな岩へとたどり着いたのでした。
しかし、テンノカクシの姿は見当たりません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます