月
わたしは気づいてなかったのだ
いつも足元ばかりを見ていたから
自分の影ばかり追い続けていたから
夜の道をただひたすらに
たった一人で歩いてきたのだと
孤独に打ちひしがれながら
それでも一人で歩いてきたのだと
あなたは黙って見守り続けていたのだ
そんな独りよがりのわたしを
ただ孤独ごっこに酔っているわたしを
果てしなくあたたかな眼差しで
わたしは何とあなたに侘びればいい?
あなたの想いに気づかなかった自分を
あなたへの感謝をどう伝えればいい?
ずっと守り続けてくれていたあなたへ
月はそっと微笑んだ
わたしはわたしでいいのです
あなたはあなたでいいのです
でも時々見上げてくださいね
あなたは独りではないと気づくでしょう
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