豪雨の思い出
いやはや、油断をしてすっかり雨に降られてしまった。
雷がなっていたが「まだ大丈夫だろう」とコンビニにおやつを買いに行ったのが失敗だった。
ひえぇと豪雨の中を自転車で駆け抜けていて、高校時代のことをふと思い出した。
高校時代、私は自転車通学をしていた。
片道約8キロの道を……よくまぁほぼ毎日通ったもんである。
自転車通学は晴れの日ばかりとは限りません。雨の日もあれば雪の日もある。
そんな中、一人で自転車をこいでいたなぁとしみじみ思う。
今日、豪雨の中でとっさに思い出したのが、卒業式のリハーサルの日のこと。具体的に何月何日かは失念したが、この日も変わらず卒業生のくせに自転車をこいでいた。
そして問題はここからである。行きは快晴も快晴だったのに、帰りになると猛吹雪になっていた。
道路や建物の屋根の上には雪が積もっていた。
当時、「はてさてどうしたものか」と思ったが、通学バス(一応バスがありました)に乗るのは死んでも嫌だったので、私は積もった雪をかき分けて自転車を取り出し、馬に乗り込むがごとく自転車に乗った。
すると遠くから先生が数人やってきて「伊吹ー無茶するなー」「バスで帰れー」というので、私はあっかんべーをしてそのまま走り出した。
今思えばバカである。
結果的に無事に怪我もなく帰宅はできたが、今考えてみると危なっかしいたらありゃしない。
ものの数時間で数センチ積もるほどの豪雪の中、平沢進さんの「論理空軍」を歌いながら自転車で帰宅する高校生……恐ろしい生き物だ。
自分だと思いたくない。というか、そんな自分もいたんだな。
うつ病を発症してから雨の日にカッパも着ずに自転車で外出をするとか、雪の中を自転車で走り抜けるみたいな、そういう無茶はめっきりしなくなった(実際のところしないほうが良いのだが)が、自分の中にそういった側面もあるのだなと少し笑ってしまった月曜日になった。
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