転生して学園に通う乙女ゲー貴族になった私は百合を楽しんで…あれ?なんでこっち来るの!?
ヤンデレラの乙女
第1話 転生したけど…百合エンドを見る為に私は鍛錬をする!
「んへへ〜!ついに…ついに手に入れた!」
乙女ゲーム「ヤミ・ライク」!このゲームをするために何百件回ったか…
転売ヤー達め…根こそぎ買いやがって
目の前に現れたら締め殺してやりたいくらい
乙女ゲーム「ヤミ・ライク」
平民の主人公が王子や先生などなど攻略対象とキャッキャウフフして幸せになる…が普通だが
この「ヤミ・ライク」には特別なエンドがある
それが百合エンド!!
主人公アレクリアと接点のある女性達がほぼ全員!アレクリアとの百合エンドが見れる!
これを聞いただけで私はどれだけ歓喜したか!
ぶっちゃけ悪いけど…アレクリアと王子とか先生とかそんなもの興味ない
時代は百合!女の子×女の子の時代よ!
「まあ無事にゲットできたし早速帰って…」
ブブー!
「え…?」
バーン
「…………は!?ここは…」
「失礼します… アリア様!?
お目覚めになられたのですか!?」
アリア?…どういうこと?私は…山下甘楽って名前なのに…
ん?そもそも体少し小さくない?
え?顔もぴちぴち…手も綺麗…
「鏡はありますか!?」
「え?…こちらにありますが…どうなされたのです?」
「な…何これ!?」
そこに写ってたのは
ぴちぴちのお肌。愛くるしい手
美貌に近い体
そして何より…顔面偏差値高めのお顔
「(うわぁ…私の性癖直球サヨナラホームランですわ)」
「(ん?少し待て?この顔…どこかで…あ!)」
思い出した!あれはまだ「ヤミ・ライク」が発売される前のこと
予告映像でチラッて見えたモブキャラ
アリアって名前なんだ…
「…いきなり変な行動取ってごめんなさい。気味悪かった?」
「そ…そんな!滅相もございません!」
「良かった…気味悪がられたらどうしようと不安になったよ…えーと名前なんだっけ」
「私はマールです」
「マールね。」
「はい!…ってそれよりアリア様急いでください!!」
「何?なんかだいじなこと?」
「大事も何も今日はコーラシア学園の入学式ですよ!?」
「それは本当!?急がなくちゃ!?制服は…!?」
「え?アリア様ご自分でお着替えするのですか?」
「当たり前!いや…やっぱり私だけだと心配だから手伝ってくれる?マール」
「はい!喜んで!!」
「これは立派な馬車ね…」
「カンルーク様がアリア様の学園入学祝いで買われたではないですか」
なるほど…カンルークが父親か…
確か原作では学園に入るのは10歳…だから私は今10歳か…直で見れるなんて最高じゃん!
…あれ?ちょっと待て?
「マール?魔力測定と戦闘検査っていつだっけ?」
「確か…一週間後くらいですね」
まずい…今の私ははっきり言って非力すぎる…
原作でも背景と化してるから言うならば雑魚
だが百合を見る為にはどんなことが起きても生きていられるようにしないと…シナリオ通りに行くとは限らない…もしかするとこの時点で話の流れが変わる可能性もないこともない
念には念を入れておこう…
友達がやってるの見ててよかった…
「一週間でできるだけテストで高得点取れるようにしないと…」
「それならば私にお任せください!」
「え?マール戦闘できるの?」
「アリア様は記憶喪失にでもなられたのですか?私はこれでも元魔法騎士団の団長をしてたのですよ?」
魔法騎士団!?確か攻略対象にもいたよね…
確か魔法騎士団の団長で名前は…ああ!
全然興味なかったから思い出せない!
でも団長になる=強いだけはわかる…
いやそれよりもなんでそんなに強いマールが原作で出番がないの!?おかしいでしょ!?
いや隠しルートでもあった?
まだあくまで友達がしてたのを見てただけだから
可能性もないことはない…
いや考えるのは後にしよう今は特訓!
「じゃあお願いできる?」
「お任せください!」
無事入学式も終えて私は今学園内の自室の周りの平野で鍛錬中
「はぁ!」
「アリア様!例え動きも力も魔力があっても技術や扱い方も知らなければ雑魚と同じです!相手の動きを予測__単調な動きだけでなくフェイントをかける__自分の扱う武器がどう使いどう応用するか考える!それができなければ私の鍛錬にはついてこれません!」
「わかっているよ!だから絶対ものにしてみせるよ!」
「その息です!」
「ふぅ……」
「魔力を増やすにはまずは体の魔力を感じ取り体に浸透させていくことです。」
「感じるよ…体に流れてくる魔力…神経に流れている魔力の経路が!」
「飲み込みが早いですね!ここから神経に流れている魔力を増やすのです。神経もとい…血液を流してる中心部、心臓に魔力を溜め込み容量を増やせば魔力量は格段に多くなると思われます。」
「心臓に…流して…」
「(この成長速度…もしやするとアリア様が…なんて)」
〜〜〜
「美味しい…やっぱり特訓後のご飯は美味しいね」
「あの…アリア様?私はメイドなのですよ?アリア様と面と向かってご飯を食べることなど…」
「私が良いっていうんだからいいんだよ」
「それならいただきますけど…」
そして魔力測定と戦闘検査の時が来た
「うわぁ!?」
「やったわ!」
うーん…低い!戦いが低レベルすぎない!?
ちゃんとした成績取る気あるの!?
「アルマイはD、ティルシアはBだ」
嘘でしょ?あれでB!?
ちなみにここで解説すると
一番低いのはG一番大きいのがQになるよ!
大きい順にQABCDEFGという感じ
ちなみにこれと魔力測定の二つでクラスが決まるよ
「次アリア・ウクセルク、ララス・ウォルテーン」
ララスか…確か攻略対象の1人でこの国
マタラセタ王国の第二王子だったはず…
「はっ!この私とぶつかるなんて不憫だな」
はいコイツ潰す
絶対潰す!半べそかかせてやるわ
「お互いに魔法は禁止、相手の戦闘不能か降参が出るまでバトルは続ける。でははじめ!」
「この私の力をみ…ブフォォ!!?」
あらまあ…壁に激突してもうた。
少しクーデターできてるし、これでも死なない程度に加減したんだけど…
「あらあらまだ1割も出していませんのに…」
「それは誠か!?アリア公爵令嬢!?」
マールから聞いてなかったらびっくりしてたかもしれないわ。
まさかアリアが公爵令嬢なんて思わないでしょ
「本気を出しても構いませんが…少なくともここが原型を留めているかどうか…」
「と…とりあえずアリア公爵令嬢はQです。ララス王子は少し間を置いてから改めて」
とりあえずは良いスタートかな
確かアレクリアはQクラスに来るはず
攻略対象もいるが…仕方ない
それに百合エンドにみるためならばこれくらい!
その後私は魔力測定でもQを叩き出し
余裕綽々でQクラスに入った
「さてさてクラスは…アレクリアも攻略対象達もいるね。あとは…」
うーん…モブ達がいて…あれ?マルア・コレクサンって確かララスルートの悪役令嬢だよね?確か原作ではAクラスのはず…は!?
「デイシェン・ヤタリ…ワンパ・テレセン…タタリナ・サカマタ…マリリツ・テルニア…他ルートの悪役令嬢も…おかしい」
「アリア様?何か仰りましたか?」
「いや…何でもないよ。私は今から学園に行ってくるね。」
「馬車で送りますよ?」
「朝の運動と思えばちょうど良い距離だから良いよ。でも迎えはお願いして良い?」
「かしこまりました!」
「では行ってくるね」
「行ってらっしゃいませ!」
テクテクテク
学園は基本的に学寮に入るか。
それ以外かに分かれる
私は学寮ではなく普通に家を借りてそこから通学している。
身分が高いほど家を借りることが多い
逆に言えば特例の平民ヤミ・ライクでいう
アレクリア
身分の低い貴族などは学寮に入る
私は遠すぎず近すぎないところを選んだから
すんなりと借りることができた。
大体みんなは近いところを選びたがるからね
「アリア様おはようございます!」
「皆さんおはようございます。今日も良い天気ですわね」
「ここまで歩いてこられたのですか!?」
「日々の鍛錬は欠かさないことが私の信念ですから。良い朝の運動になりましたわ」
ザワザワザワ
「あれは…」
「でかいなぁ…こんなところに通うなんて…夢でもみてるのかな…」
「見て?あんなに服ヨレヨレにして」ヒソヒソ
「これだから平民は…」ヒソヒソ
「あの子が平民の特待生の子ですわね。」
「そうですね。でもヨレヨレで他の貴族の笑い物にされてますね」
「仕方ありませんわ。初めてのことですもの。逆にあんなに堂々としていることを褒めるべきです。」
「確かここを右に…うわぁ!?」
「あ…!?」
「!!……あれ?」
「危ないところでしたわ」
「あ…え…ありがとうございます!!」
「気にすることはありませんわ。それより何か痛いところなどはありませんこと?」
「いえ…特には」
「それなら良かったです。少しヨレヨレに着てしまっているから躓いたのですね」
「あ!すみません!!こんな不格好で…」
「お気になさらないでください、私が直してますわ。少し動かないでください」
キュッキュッ
「あ…ありがとうございます!このお礼は必ず」
「いえいえ…私たちは同じ学園の同級生ですもの。お礼を貰うことはしていません」
「そ…それならせめてお名前でも!」
「あらあらそういえば名前を言っていませんでしたね。ごめんなさい」
「私の名前はアリア、アリア・ウクセルクですわ。」
「え!?アリア公爵令嬢様!?」
「やめてください。私たちは同級生。アリアとでも呼んでくださいな」
「えーと…それじゃあアリア様で…」
「それで構いませんわ。あなたの名前も伺ってもよろしい?」
「私はアレクリア・アルネーゼって言います」
「アレクリアさんですか。確か同じクラスでしたわね。これからよろしくお願いしますわ。」
「は…はい!よろしくお願いします!」
「では私は行くところがありますのでこの辺で…また教室でお会いしましょう」
「はい!」
テクテクテク
「良いなぁ…アリア様にあんなことされるなんて…」
「まさに王子の如く駆けつけてお助けする姿…とても素晴らしかったですわ!」
「羨ましいことですの?」
「「はい!」」
「また機会があればいいですわね?」
「アリア様意地悪です!!」
「でも好き!!」
「………」
やばやばやばやばやば!?
生アレクリア尊すぎる!?
もう好きだわ!やっぱりアレクリア好きだわ!
そして私は行くべきところに行き教室に向かっていた…その途中
「アリアさん」
「あら?マルアさんおはようございます。どうなされましたか?」
「おはようございます。大したことではないですわ。ただララス王子に勝ったことを祝いに」
「婚約者なのに私を祝ってよろしいのですか?」
「ウクセルク家とコレクサン家は昔から深い関わりですもの。祝うのは当然と思わない?」
「そういうことなら祝いの言葉ありがとうございます。」
「そうですわ!これから教室に行くのでしょう?ご一緒に行きません?」
「そうですね。行きましょう」
マルア・コレクサン
公爵家のトップに君臨する名家
原作ではAクラスのはずなのに何故かQクラスに来ている。
ちなみに深い関わりなのもさっき知った
成績も良く、家庭も良好。ララスの婚約者だけど…悪役令嬢って言うほどの陰湿なものはない。確かに何度も引き離そうとはするけど
真正面から堂々と言う。
私からみたらララスの方が問題だと思う
婚約者がいるのに、アレクリアに構いきりで
マルアがどれだけ説得しても聞く耳を持たない
挙句に婚約者の前でアレクリアとキスをする
しかも割とアレクリアの口を奪う感じで
正直攻略対象の中ではララスが一番嫌いだ
「マルアさんはララス王子との婚約はどうですか?」
「何とも…ですわね。最近はあまりデートや茶会なども断られますし」
ララス…もし殺しても隠蔽できたら殺してるわ!マルアを大事にしろよ!?何してくれてるの!?
「そうなのですの?あまり良い感じではないのですね」
「そうですわね。最近は私も少し冷えてしまっていますわね。」
え?そうなの?意外に冷えてたんだ
「そうなのですね。私でよければお話は聞きますわ」
「ありがとうございます。さてここですわね」
ガラガラガラ
「みなさまおはようございます」
「おはようございます」
「おうララス!マルア!おはようさん!」
「おっは〜」
最初の呼び捨てで呼んだ奴はナナテス・チーシア、その次がムーラン・テルニア
現魔法騎士団団長と隣国の帝王だ
ちなみに攻略対象でもある
団長はともかく帝王が何で来てるんだよ。
国に残れよ。王の責務あるだろうが!
「ナナテスさんとムーランさんもお元気そうですね」
「バッチリだぜ」
「僕も全然元気だよ〜」
「ララス王子もおはようございます」
「貴様如きが私に話しかけてくるな」
「あらあら…」ヒュン
「うぐっ!?」
「何か怒られてるのは何故です?戦闘検査でお怒りならば勘違いされておられます」
「何が…言いたい」
「戦闘検査はいわばモンスターと戦う予行練習のようなものです。ララス王子はモンスターの前で悠長にお喋りされるのですか?」
「その時は喋るわけが…」
「いいえ喋ります。実際あの場でお喋りしたのはララス王子だけです。あなただけなのです。戦闘検査のもう一つの意味をわかっていないのは。」
「貴様!」
「正論を言われた次は逆ギレでしょうか?」
「おやめください」
「マルアさん…」
「ララス様、アリアさんの仰ることは間違っておりません。あれはいわば一つの練習のようなものです。その意味を理解していないから勝てなかった。そして己の鍛錬を怠ったからです」
「お前!私と婚約してもらってる分際で!」
「ご提案したのは国王様です。私たちではありませんわ。」
「まぁまぁ〜ララスは自分の過ちを認めればいいだけじゃん?」
「そうだぞ!!俺は知らなかったがな!」
「お前たちまで…!!」
「もう疲れましたわ…席に座りましょうアリアさん」
「そうですね。じゃあ「アリア様ぁぁぁぁ!!」うわぁ!?」
「何事ですの!?」
「アリア様ここで合ってますか!?私ずっと迷子で!えーと!その…!!」
「落ち着いてください。ここで合ってますよ。」
「そうですか良かった…ってマルア公爵令嬢さま!?」
「あなたは…特待生の平民ね?今日から宜しく頼むわね。後私のことはマルアで良いわよ」
「よ…よろしくお願いします!マルア様!」
「とりあえず席に座りましょうか」
スタスタ…
危なかったー!!
アリアの記憶を見直すことができたから助かった!!
ガラガラガラ
「……」
「マルア様…彼は一体?」
「私も見たことありませんわね…」
あいつは…アスラント・ワールド
もう1人の主人公で一般の実力でのし上がった平民
どういうことか?では解説しよう
ヤミ・ライクは乙女ゲームだけではなく
別名ギャルゲー「ヤミ・ライク」だったり
RPG「ヤミ・ライク」と言われている
理由は単純で幅を広げるためだろう
ある意味人気になって大成功したが、ムカつくことにストーリーも何もかもが高品質
ちなみにRPG要素は乙女ゲームとしてもギャルゲーとしても変わらず
RPGをしたい人はストーリーはスキップしまくっている。
ちなみにギャルゲーの時のヒロインは
先ほど紹介した。マルア・デイシェン・ワンパ・タタリナ・マリリツの5人となる
そしてその恋を邪魔するのが乙女ゲームで攻略対象だった彼らだ。
正直やり方などはこちらの方が酷いなと思えるものだから、友達がやってるのを見てた時はテレビを破壊したいと思えた。
「アスラント・ワールド…実力でのし上がった本物の実力者ですね。」
「お知り合いですの?」
「いいえ、確かアレクリアさんと同じ平民のお方です。違いなのは特待生ではなく己の鍛錬で培った実力だけで戦うところです」
「私以外にも平民がいるのですね!」
「かなり鍛錬しないと入れないだけです。実際学園に入るのはいわば戦いですよ?」
「私達はその戦いに勝ったものたちということですわ」
「うーん天尚更私がここにいていいのですか…?」
「拝見しましたが実力は申し分ありません。しっかり己の力と向き合ってるからこそ出る強さです。誇りを持ってください」
「ありがとうございます!」
「アリア…アイツだけは…!!」
転生して学園に通う乙女ゲー貴族になった私は百合を楽しんで…あれ?なんでこっち来るの!? ヤンデレラの乙女 @yandereru
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