第4話

「優!!」

大きい声で俺を呼び出す。


「何、お母さん」


「優、最近学校頑張ってるの?大丈夫?」

俺を怒るのかと思ったら、何もないただの心配ごと、


「うん、大丈夫だよ。とくに問題とかはもうないよ。」


「良かった。これ以上人様に迷惑かけたくないしね」


「そうだね。」


「当然優にもよ」


「・・・これからは普通に優も幸せになって欲しいからね。」


「・・・そうだね。」


それは、むしろ今までよくなかった自覚があるようだ。


でもね、遅いんだよ。お母さん、俺はもうとっくにそんな貴方に育てられて、見捨てられてしまったんだから、


拾い直すにしては既に壊れ過ぎてるんだよ。

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