　アナタと約束をしてから、―――５年後。

　タイムカプセルを皆で、開ける日が来ました。

　私は12歳の小学生から、17歳の高校生になりました。

　５年ぶりに会った同級生たちはみんな成長していて、久しぶりの級友との再会に喜んでいました。

　……ただ１人、私だけはどうしてもその気にはなれませんでした。

　だって、アナタ１人だけ欠席だなんて……。

「ねぇ。どうして、アイツ１人だけ来ないの？」

　私は近くにいた、同級生に問い掛けました。

「ああ、アイツね。アイツは来れないんだ、どうしても。ちょっと待ってて。みんなして今、アイツに会いに行くからさ」

　私たちから？

　どうしてですか？

　何でアナタから、私たちに会いに来てはくれないのですか……？

　その時の私は、何にも分かりませんでした。

　ただ、私の問いに答えてくれた同級生の顔が悲しそうでした。

　そして私は分からずに、５年前のことを思い出していました。

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