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あさ
『──続いてアリアラ地方の気象情報をお伝えします。ネクリュースの天気は快晴のち曇り。最高気温は10℃最低気温は-4℃。フォアリヴェクは終日曇り、最低気温は6℃最低気温は-5℃。ノクリマリアは曇りのちあられ、最高気温はー5℃最低気温は-14℃。久々に晴れるところがあるので午前中に外へ出られる方はお気をつけて。以上天気予報でした。TYSラジオが午前10時をお知らせします。──』
陽気なコメンテイターが朝のバラエティー番組を始めたのでラジオを切った。
今日は
晴れになると、
だが、
だが防護スーツを着るのはめんどくさい。が、死にたくはない。
朝っぱらからかなりレベルの低い悩みをしていると、呑気な妹が起きてきた。
「んー......おはよう......」
「おはよう。テーブルの上にご飯あるから早く食べな? もう10時になったぞー」
「えー、ちゃんと起こしてよー......」
何回起こしても起きなかったのはどこのどいつだ。
「いいから早く食べろ。10時半から授業だろ? 俺は買い出しに行ってくるからちゃんと準備して出席するんだぞ」
「わかったー」
わかってないようなわかってないような返事をしながら食べ始めた瑠奈を横目にそそくさと防護服を着る。
『じゃあ行ってくる。ちゃんと授業出ろよ』
「はーい......」
たぶん帰ったら寝てるだろうなと思いつつ家を出る。
二重の機密扉を抜けて玄関を出ると、そこにはどこからか流れてきた
うへえ。後で
げんなりしながら玄関のタラップを蹴って瓦礫の山を飛び越える。防護服のパワーアシストがなければこんな動きは出来ないな。
道を
こんな
そのまま大通りを東に行くとさらに人が増えてきた。今日は何かイベントがあるのか?
『おや? これはこれは大地どのではないですか』
後ろから声を掛けてきたのは不審者、ではない。まあ防護服の中から見えてるし。
『やあやあ康太殿。
『こうも天気がいいと気分が晴れますなあ!』
『このところどんよりとしてましたからなあ』
急に黙ったので振り向いた。
『なにこの茶番』
『お前が始めたんだろ』
いきなり正気に戻るな。
この不思議生物もとい変なヤツは『おい』井上康太、同じ
まあ変なヤツだ。
『お前いま結構ひどいこと考えてただろ』
『まさか。お前の
『ぜってー嘘だ』
全く。こういうところだけ勘が良いんだ。
そういえば、こいつは何しに外に出てるんだ?
こんな天気でわざわざ外出する理由なんてそうはないはずだが。
『お前も買い出しに来たクチか?』
『いーや、支部の方から招集を受けた。緊急だとよ』
やれやれと言いたげな感じで首を振る。
あー、AGEの出現か。
朝っぱらからちらほら人がいるのは恐らくそれだな。
『時間外労働、誠に
『てめえ、いつ俺が給料泥棒になったんだよ』
『いやでもいっつも玲華にスコア取られてんじゃん』
『そういう意味かよ。……お前からもなんか言ってくれよ。あいつお前の言うことしか聞かねえじゃん』
『大丈夫。ちゃんと言ってある。康太のスコア
『おい! てめえの仕業かよおお!!! クッs
さてお買い物に行こう。
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