甘いものはなんでもお好きですか?

ネコ山

始まりのお話

ー港区のパンケーキ店にて


マコト:ユリさんお先にどうぞ


ユリ:ありがとう、マコトさん


マコト:すみません15時に予約したサイトウと申します




マコト:お待たせ


ユリ:素敵なお店ですね


マコト:ユリさんとここに来たいなって思ってたんだ


ユリ:私と?なんでですか?


マコト:ユリさん甘いもの好きって言ってたから


ユリ:職場で何故かその噂有名になちゃって正直困ってます


マコト:そうなの?


ユリ:はい、休みの日にお誘いいただくことが増えて…


マコト:今日僕誘ったけど嫌だった?


ユリ:え?


マコト:困ってるって言ってたから


ユリ:嫌なら最初に断ります


マコト:嫌じゃない、か


ユリ:私はっきり言いますから


マコト:僕と出かけることは嫌じゃなかった、と


ユリ:なんですか、その言い方…


マコト:そういうことでしょ


ユリ:まあ、えーと、そういうことにしておきます


マコト:ユリさん可愛いな


ユリ:えっ?


マコト:すっごく可愛い、職場でも可愛いなと思ってたけど


ユリ:そういう冗談はやめてください


マコト:冗談じゃないんだけど


ユリ:返答しづらい話題なのでこの辺りでやめましょう


マコト:返答しづらい、ね、ふーん

ユリさん顔真っ赤、ほんと可愛いな


ユリ:可愛くないんでやめてください!


マコト:僕もはっきり言うから


ユリ:はっきり?


マコト:あ、パンケーキきたね

焼きたてのうちに食べよう


ユリ:わぁ〜〜美味しそう!フルーツたくさんのってるし、嬉しい!いただきます!

あ、ふわふわで美味しい

マコトさん食べないんですか?


マコト:ユリさんて本当に可愛いな


ユリ:(ゴホゴホ)…いきなり何言うんですか!


マコト:僕は今思ったことを言っただけだよ


ユリ:からかわないでください…


マコト:からかってないよ、ユリさん


ーユリ頭を撫でられる


ユリ:マコトさん?!

なんでそうやって思わせぶりなことばかりするんですか


マコト:思わせぶり?僕ユリさんのこと好きだけど

好きな人に触れたいと思ったから触れただけ


ユリ:そういうことばかり言われてたからパンケーキの味わからなくなっちゃいました


マコト:ふーん


ユリ:せっかく連れてきていただいたのに


マコト:また来ようよ、二人でさ


ユリ:え?


マコト:今度は彼氏彼女になってこのお店に来ようよ、嫌?


ユリ:別に嫌ではないですけど…


マコト:ユリさんは今日から僕の彼女だね


ユリ:え?そういうことになるの


マコト:僕が今決めた

よろしくね、ユリ


                                                                                                           

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