第6話ロビンソン独り寝に沿う春の月

 ロビンソン独り寝に沿う春の月



 春の季語:春の月


「月」だけですと秋の季語となりますが、

「春の月」とすることで春の季語になります。

一年を通して、姿を変えつつも寄り添ってくれますね。


ロビンソンは、イギリスの小説家ダニエル・デフォー原作、

『ロビンソン・クルーソー』のロビンソンです。

28年もの間、無人島で生活をするロビンソン。

最初のころは、聖書が心の支えでした。

途中から、人が関わってきますが、

味方も敵もいるという状況に変化していきます。


昼も夜もひとりで過ごすロビンソン。

夜、寄り添ってくれるのは、風や森のささやき、鳥たちの鳴き声、

月明かりでしょうか。


まわりに人がいないのは心細いものです。

からっぽの街に住みたいなど誰も思わないでしょう。


ですが、ときには人から離れて、

自分自身と深く対話する時間を持ちたいと思うこともあります。


普段は、ありがたい他者との関りですが、

自分と対話しづらくなってしまうんですね。


無人島に行かなくても、病気や怪我が理由で、

否が応でも自分と向き合うことになります。

情報や人との関わりを制限したり、遮断したりすることで、

今まで見えなかったことが見えてくることもあります。


ありがたい、贅沢な時間かもしれません。

ですが、辛さを感じるでしょう。


そんな時、何かやさしいものが寄り添ってくれるとうれしいですね。


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