11th Dead 『完璧すぎる教育者は"妥協を許さない"』
俺の名前は、北川ナガレ。
『サベツダメエエエエエ!』『コクジンヲウヤマエエエエエ!』『ビジンバッカズルイイイイイ!』
『やっかましいわ、
『『『デッズヴィイイイイイイ!?』』』
昨今某世界的大企業を蝕む死病、その病原体によく似たゴミ共を屠り散らかすゾンビ怪人だ。
さて、それで何だったかな……ああそうだ。厄介な試作品武器の二つ目の解説だったな。
俺がついさっきから屍人どもを切り裂くのに使ってる武器……"
『シュヤクワコクジィィィン! ジンシュサベツハンタァァァァイ!』
『人種差別反対を掲げといて黒人以外の人種を差別してんじゃねぇ~~よッッ!』
『ロザッッ!?』
『本末転倒だろうがぁ!』
『リイイイイイン!?』
"
[Warning! Warning!
The blade has deteriorated.
Replace the blade immediately.]
(和訳:警告!警告!刃が劣化しています。ただちに刃を交換して下さい。)
『へいへい、わかったよ』
ってワケで、左足に巻いてある装置の出番なワケだ。
つーもの、この装置は全自動で刃を砥いでくれる研磨機で、刃毀れの具合にもよるが平均して約一分足らずで完璧に研磨してくれる高性能な代物だ。しかもその上予備の替え刃も大量にストックしてあるので、研磨中の敵襲や破損時なんかの対応にも隙がねえ(あと余談だが、籠手そのものも散弾防げる程度には頑丈だから刃なしで殴っても強い)。
刃毀れ具合に関しては
『ヴアアアアア!』
『づおりァッ!』
『ゲグァァァァ!?』
さて、こっからはそんな"
[Warning! Warning!
Your body is overloaded.
Follow the instructions from "Sleeping Beauty".]
(和訳:警告!警告!身体に負荷がかかっています。
"
『うるせぇなァ~この程度俺にとっちゃ負荷でもなんでもねぇんだよ一々気にすんな』
当該武器のAIは装着者の肉体へ直に干渉し、その一挙手一投足を戦場での最適解に"矯正"する。だがその矯正は――ダジャレみてーだが実際真面目な話――"強制"でもあり、AIと装着者の間にはほぼ確実に"
『実際豆柴の奴が試着したらあいつ十五分で吐血しやがったからな……』
生身の人間より頑丈な
『よ、よし! あと少し! もう三分ちょいで充電が終わるぞ! もう少し! あと少しだ!
そうだそうだ頑張れ頑張れ! お前だお前だ! お前を待ってたんだプラズマ・ノダチ! お前は本当に俺によく馴染むからなぁ!』
ノダチ充電完了が間近となりゃ、こんな感じで"変なテンション"にもなっちまうのである(武器に話しかけるとは我ながらマジでイカレてたんだろうなーと反省してる)。
『……ああ、気を悪くするなよ無影黄昏に鏖麗茨姫! お前らも未完成品でありながらよく頑張ってくれた! 不完全な状態でこれだけの成果を叩き出せるならお前らが完成したらきっと本当に素晴らしい武器になることだろう! その時また俺が使うかどうかはわからんが、何かの巡り合わせで再びお前らと再会することになったらその時は――
『『『『『ヴアアアアア!』』』』』
『だぁぁぁーっ! 空気読めこの間抜け面の
日曜夜のフジテレビで茶の間を不愉快にさせてる不細工ヅラさっさと引っ込めるかさもなきゃ細切れンなって二度と視聴者の前に姿見せんなゴミカスどもぉぉぉぉぉ!』
しょうがねぇ。充電完了前にひと暴れさせて貰おうか……
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