第10話 牛たんの日/『二枚舌』

牛タンだけ注文する彼。網が汚れるのを懸念し、カルビは頼みにくい。

「網なんていくらでも替えてくれるから、好きなの頼めよ」

女に置き換えても可能な構文?

肉の部位以外も一途?


私が財布をしまうのを見届け

「本当に味わいたいのはこっち」

唇を塞ぎ、舌を絡ませてきた。

ミントガム味で冷えた。




◆9月10日は「牛たんの日」/2023年9月10日作

#140字小説 『二枚舌』

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