まきちゃん

今日は昔のことを思い出した。


中学1年生の時に学校からバスで帰宅中、突然車内で 女の子が声を掛けてきた。


「私のこと覚えてる?」


一瞬誰だか分からなかったが、小学校低学年の時に転校してしまった、まきちゃんという同級生の女の 子だろうと、何となく分かった。


しかし当時、女子と接することに対して極端に恥ずかしいと思っていた時期だったため、


なんと答えればいいか分からず、咄嗟に首を横に振ってしまった。


バスを降りるついでに話しかけたようで、僕の反応を見たあとにバスを降りる後ろ姿は、どこかしょんぼりしていたように見えた。


こうやってたまに思い出して、いつも後梅する。もし、まきちゃんに今もう一度ばったり会ったとしたら、僕にもう一度「私のこと覚えてる?」と言っ てくれるだろうか。


もしそう言ってくれるとしたら僕は絶対にこう答える。


「覚えてるよ。」


それができたら、こうやってたまに思い出して後悔することも無くなるのになぁ。

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