Apex Legends~Season If~

わーさん

第0話:地球が消えた日

太陽系第3惑星『Earth』またの名を『Terra』と呼ばれ

我々には『地球』という名が親しみがあるだろう。


なぜ、このようなスケールから話が始まるのかって?

それはこの先を読んでくれたらわかるよ。


事の始まりは今から25年前

西暦2200年の夏

地球では国土戦争、内戦、宗教争いなど

醜い人間同士の争いが各国、各所で絶えず繰り返されて来た。

その度に多くの血が流れ、尊い命が奪われ続けた。


争いが争いを呼び

滅んでしまった国は多く

約150年で190ヵ国以上あった国数は

100以下までに減少した。


緑豊かな星と言われていた地球の大陸は

緑が減り茶色に染まる荒廃した陸上が広がった。


それでも

人口は増え続け世界的にも食糧難が

大きな問題とし連日取り上げられた。


ある日突然

この星から『国』という概念が消えた。


世界、いや…

この地球はある組織に統治されることとなった。

組織の名は【シンジケート】


彼らは突如として現れ

世界のトップたちは統治されることを選び

人類の存続を選んだ。


シンジケートの詳細は今でも謎に包まれており

見た目も言葉も我々人間と変わりないが

地球外の惑星からやって来たのではないか噂されている。


それから5年ほど

シンジケートは活発に行動し

今まで各地で起きていた戦争、内戦、紛争の鎮圧に成功した。


そして、過激派とされるすべての武装組織を壊滅に追いやり

統治平和を目指していた。


シンジケート統治下におかれてから約10年

地球はまだまだ陸上面積の荒廃率は高いが

以前のような緑を取り戻しつつあった。


そんなある日

統制放送ので流れてきたニュースがこの星の運命を

大きく変えることになったのだ。


『皆さんも、一度は耳にしたことがあるであろう・・・』

そんな言葉から始まった演説の声の主は

シンジケートのトップであり

この地球上の最高権力者に君臨する

【トーレス・シルバ】の声だった。


『我々、シンジケートはこの星の外からやってきた地球外生命体であり侵略者だと』


これはシンジケートが表舞台に出てきてすぐにネット界隈で都市伝説として

話題となった有名なネタ投稿

・これだけ大きな組織が株も発表していないのはおかしい。

・世界を買うとかどんだけ金持ちなんだよw

・全世界の首脳が全会一致で統制ってどんなんだよ!

などなど

納得できる意見もあれば

当てつけや適当意見も多く見えた。


『本日はあえてその話題に触れよう』

放送を見る全人類が息をのんだ・・・


『我々、シンジケートは別の星からやって来た異星人であることをここに認める』


世界の各地から震撼の声が上がった。


この言葉は宇宙人が存在することを認めただけでなく

地球が異星人に侵略され落ちた事を意味するのだ。

そして何よりも

このことを知っておきながら隠してきた

各国の元首脳陣に対し国民…

いやこの地球の人類から非難の声が上がったのだ。


簡潔にまとめると

【人類を守るため】だと綺麗事で聞こえはいいが

裏を返せば世界の元首脳たちは

【地球を、人類を売った】のだ。


トーレス・シルバの演説は続き

『我々はこの星を侵略に来たわけではない』

『少し話をしよう…』

そう呟いたトーレス・シルバは一息つき話し始めた


『我々シンジケートはここよりも遥か遠く離れた銀河系からやって来た』

『今まで多くの惑星を渡りたくさんの文明に触れてきた』

『そして、この地球にたどり着いた時』

『”こんなに荒廃し空前の灯状態”の星は初めてだった』

『我々が持つテクノロジーでこの星を救いたく世界の首脳を説得し統治した』

『そして、我々にはそれを解決できる力があり、この星の全人類にその力を見出すことができると約束しよう!』


そして、だらだらと演説が続き

統制放送が終わったころには視聴者の顔は

不安の顔から希望の光を見つけた時のような顔つきになっていた。

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