第6話・ファンタジーの世界

ファンタジーを自分で書きたいと思ったのは、「ハリーポッター」がきっかけです。

それで「ジンジャー・ペンの物語」という、少女が魔法使いになる物語を書きました。


「ごめんね、もう少し」といった現代ファンタジーも書いていたのですが。

不思議なことに、この作品がファンタジーだといった自覚を最近まで持っていませんでした。

魔法とか出てこないからかな?

(去年、エブリスタさんの現代ファンタジーで賞をいただきました)


「代官山あやかし画廊の婚約者」は、どこからどう考えてもファンタジーです。

あっ。

富士見L文庫さまのカテゴリーでは「オカルト・あやかし」ジャンルです。

基本は、恋愛小説です。


話は戻り。

今回は、この物語がファンタジーであることをわたしは強く意識しながら書きました。

ただ、ファンタジー以外の部分は、かなり、現実にそったものであるように心がけました。

わたしたちが普段生活しているすぐ隣に、違う世界が展開しているかもしれないといった気持ちで。

主人公は、そのはざまにいるような雰囲気が出ていればいいな~と。


また、ファンタジーの力を借りて、現実ではなかなか乗り越えなれない問題へ手を伸ばす、といったこともできたと思います。


こうした物語を自分で書ききり、「これがファンタジーの力か……」と目からウロコでした。


自分では、富士見L文庫をはじめ、角川ビーンズ文庫、オレンジ文庫、集英社コバルト文庫などなど、ファンタジーを読んでいたにも関わらず、です。


今回自分で書いて「あぁ、ここに着地できてよかった~」と思ったときに


「ファンタジー、凄いな」


と、思ったのでした。


その「あぁ、よかった~」が


「代官山あやかし画廊の婚約者」を読んでくださったみなさまの心にも、あるといいなぁ……と。


そう願っています。




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