冬の結晶

【あなたは溶けてなくならない。だって、】

音もなく、白が降り積もる


透き通ったあなたの頬にふれる


その冷たさが急に怖くなって

白い世界の真ん中であなたを抱きしめる


「大丈夫。ここにいるよ」


小さな声が耳元でささやいた


ぎゅっと抱きしめてもなお、

あなたの身体は冷たいまま


それでも


ぎゅっと抱きしめ返してくれる

細い腕が


とくん、とくんと響き合う

小さな鼓動が


あなたは生きている人間だと

証明してくれる

__________

今日のお題です。

詩の頭文字は『お』、行数は『9』 、季節は『冬』です


#高千穂詩 #shindanmaker

https://shindanmaker.com/848600

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