第11話命知らずのデブ!

「命知らずも良いけどその内死ぬよ?」


少し怒り気味に窘める。


 が、俺の顔を覗きこみ次に空を見た!


「大変、アメリカの本気の空襲だわ!」


彼女の言葉に耳を疑った! 


「く、空襲?」


「今は平成だよ?」


「あなた何を太ってるの?」


俺がデブか!?


「 いや違った、何を言ってるの?今は昭和20年7月よ?」


彼女の表情を見ればふざけていない事は明白だった。


「赤紙は来たの?」


これもふざけてはいない。


「随分長髪だけど、学徒出陣に見えないわね、憲兵に捕まるわよ、そんなんじゃ?」


俺はスポーツ刈だし、戦争ゴッコをやってるグループの人は、日常をアクティブに表現しがちだと思いながら


「あ、あなたは?」


と、大掛かりな戦争ごっこだと思いながら聞いたが、彼女は少し笑った。

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