10詩「まんじゅしゃげ揺れて」こころの詩

秋の夜長の満月に揺れる、揺れるまんじゅしゃげ。

私の大切なあの人は、去年の夏の盛りに逝きました。


お願い、花よ。この想い届けて想うは、あなたただ一人。

秋の夜長の満月に揺れる、揺れるまんじゅしゃげ。

赤い色、白い色。秋の風に寂し気に揺れて…



秋の夜長の満月に揺れる、揺れるまんじゅしゃげ。

あなたを想えば、あふれる涙。お願い、花よ。この想い

あの人に届けて想うは、あなたただ一人。


いつかは天寿を全うし、あなたに逢える日が来るのでしょうか?

それまで私は、生きます。あなたの思い出を胸に秘めて…


秋の夜長の満月に揺れる、揺れるまんじゅしゃげ。

私を笑顔にしてくれた、あなたが彼岸ひがんでも笑っていられるように。どうかどうか。

赤い色、白い色。秋の風に楽しそうに揺れて…


夕日のその向こうで、あなたと一緒に大切な人たちが笑った気がした。

私もつられて笑う。あなたが生きた世界で私は今日も生きる。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼岸花の別名が、曼殊沙華(まんじゅしゃげ)

此岸(しがん)=この世 彼岸(ひがん)=仏様の世界 という意味があるそうです。

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