第5話 ヘファイストス

 私の生みの親は彗星というほうき星。

 自由にあふれた輝くお星さま。

 私の中の記憶の断片がそう語ってくれる。

 様々な星を回ったみたい。

 でも、私が回るのは火星の周辺。

 彗星のように大きな旅はできない。

 でも、火星のいびつな光に私は魅了された。

 私は火星とともにあの星の未来を見守っている。


………………………

ヘファイストス

 彗星の壊れた部分がこの星の一部になったとされる。

 火星横断小惑星。

 自由に旅をする彗星とは違って、核の内側にこもる内向的な性格。

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