妖精とは異教の神々
特にキリスト教が流入する以前のヨーロッパ諸国では、妖精は異教の神々として崇められていました。その代表と言えるのがアイルランド諸島に多くの伝承を残す、女神ダヌの一族トゥアアハ・デ・ダナーンでしょう。彼らはアイルランドに最後にやってきた種族であり、アイルランドでの繁栄を謳歌していましたが、キリスト教が入ってきたことにより地下の国へと去っていった一族です。
神々であった彼らはキリスト教の布教と共にその存在を忘れられていき、目に見えない小さな種族、すなわち妖精になったといわれています。
日本の妖怪が零落した神々であるといわれているように、西洋の妖精たちはキリスト教の布教によって人々に忘れ去られた異教の神々の子孫でもあるのです。
参考文献
ケルト妖精学 井村君江 筑摩書房
妖精辞典 キャサリンブリッグズ編著 冨山房
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