第38話
「なんて呼べばいいの?」
「葵先輩」
「彼女なのに先輩付けなの??」
「いいだろ別に」
よそよそしいな。
葵先輩、葵先輩ね。
今のうちに練習しとかないと、会った時にうまく会話ができない。
どういうテンションで接すればいいんだろう。
敬語で話したほうがいいのかな。
それともタメ語?
「敬語で話してる」
「よそよそしいな…」
「しょうがないだろ」
「どっちが告ったん?」
「…えーっと」
必死に思い出そうとしてる。
どっちが告ったかなんて思い出すまでもなくない?!
記憶障害ですか?
「先輩から…かな」
「嘘つけ!」
「ほんとほんと」
クラス1の才女があんたに告白ぅ!?
絶対無い無い。
あんたの妄想でしょ?
それ…
「そんなわけないだろ」
「じゃ、なんて言われたのよ」
「付き合ってください…って」
「ほんとかなぁ…」
目的地にその先輩がいるのかどうかも怪しくなってきた…
全部あんたの作り話ってオチにはならないよね?
やだよ?
6時間もかけて行って引き返すのは。
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