第12話

さっき、謁見が終わりました。

お父様達は、元気がないです。


部屋に残っているのは、私とお父様達とイア達。王家の方々。メリダス侯爵家の方々。


「死んだ目をするなよ。ギル」


国王陛下が先程とは、打って変わって明るい声でお父様に話し掛けます。


「ふざけんなよ。ニト」


「おい。相方にその口の聞き方は、ないだろう」


「お前の相方になった記憶は、ないんだが」


「冷たいなぁ。なあ、ルー」


「仕方ないわ。ねえ、リリ」


「そうね。ルーちゃん」


明らかに置いてきぼりにされてますよね?

あーもう、他の方々があんぐりと口を開けているじゃありませんか。私が出るとしましょう。


「こくおーしゃまのにゃまえって、にゃんでしゅか?」


「私の名前かい? ニトラ・ア・イーリスだよ」


「おとーしゃまのともだちだから…にとおじしゃまでいいかにゃ?」


「そうだよー。ニトおじ様だよー」


わぁ、デレデレですね。


「「「父上…」」


「おーひしゃまのにゃまえは、にゃんでしゅか?」


見上げて、問います。


「私はー、ルーア・ア・イーリス。ルーお姉ちゃんって呼んで!」


謎に興奮しているような?


「わかったー。るーおにぇーちゃん、よろしくにぇ!」


「可愛いわ! ねえ、リリィ。この子、うちの子にしてもいい?」


「「「「駄目!」」」」


≪≪≪却下!!≫≫≫


イア達…お母様達……はあ。


「うんとー、めりだしゅこうしゃくは、にゃんてよべばいいにょでしゅか?」


「エドおじ様で」


「私は、お姉ちゃんがいい!」


「えどおじしゃまとあにゃおにぇーちゃん。よろしくにぇ。ライランラックはにゃがいから、わたしのことはらいらってよんで」


「「「「可愛い」」」」


「「「父上、母上、ずるいです」」」


「「「お父様、お母様、狡いです」」」


「「ライラ、関わらないでいいから」」


「あはは。むりかも」


「さあ、後は子供達だけで過ごしなさい」


国王陛下が言います。


「カイ、ジルも行くわよー」


お母様も言います。


「「あ、ちょ!」」


ずるずるとお母様に連れられ、お兄様達もお父様達の方へ行きました。


「にゃにはにゃしましょう?」


お父様達が去った後、私やイア達を含め十人が残りました。


「その前にライラ、敬語じゃなくていいよ。後、僕の事ネロって呼んで」


「わかった。にぇろ。あらためてよろしくにぇ。りじゅーあしゃまたちもしょれでいい?」


「「「うん」」」


「あ、それと私達の事も愛称で呼んで」


リジューア様が言います。


「りじゅーあはー、りんで。あれっどはー、あど。あるくりしゅはー、ある。りんたちもよろしくにぇー」


「「「よろしくね。ライラ」」」


「僕の弟を紹介するよ。さ、自己紹介して」


ネロが言うと、二人の男の子が言います。


「僕は、レト。レートア・ア・イーリス」


「僕は、リト。リアーロト・ア・イーリス」


ネロの弟さん…レトとリトは、桃色の髪に青の瞳の美少年です。


「はじめまして。わたしのことは、らいらってよんで。れと、りと、よろしく。しょして、こっちがわたしのけいやくしぇーれー。かじぇがいあ。ひがれお。ひかりがみあ」


≪≪よろしく≫≫


≪ミアです≫


冷たい………!


「よろしく。早速だけど、ライラ。伯爵になったね。おめでとう!」


ネロが祝ってくれました。


「ありがとう。…しゃこうかいでびゅー、まだだけどにぇ」


「あはは! まぁ、その時は僕がサポートするから」


他のご令嬢方に睨まれそうです。


「あの、ライラが好きな食べ物って何?」


アルが問います。


「んとにぇー。くだものがしゅき。やしゃいもしゅき。きらいにゃものにゃんてにゃいかもー」


「凄いね。僕は、嫌いな物多いよ」


「きらいにゃものは、こくふくしたほうがいいよー。ある、がんばれー」


「うん! 僕、頑張る!」


可愛いなー。撫でたくなります。


「ふふ。あるのそういうところ、けっこーしゅきだよ」


「ありがとう!」


はしゃぐのも可愛いです。


≪≪ふふ。可愛い≫≫


≪…≫


「ありがとう」


とりあえず、礼を言いましょう。


≪≪≪どう致しまして≫≫≫


「ライラって凄い精霊に愛されてるよね」


アドが言います。


「「「「「ね」」」」」


「しょーかも。あ、みんにゃのしゅてーたしゅみたい」









※ステータスの説明※

個人の強さなど数値で表したもの。

ステータスで見れる。

他人に見られない様に注意する。

その他に称号やスキルもある。

魔力とかは、最大でMAXと表示される。

それ以上は表記不可。

(例)ギルの場合

____________________

名前 <ギルスティード・フロート・トリファー>


種族 <人間>

性別 <男>

年齢 <二十六歳>


体力 <2356>

魔力 <1783>

運 <785>

知力 <9636

属性 <風>


称号 <トリファー公爵> <トリファー領主>

<宰相> <イーリス国王の親友> <親バカ>


固有スキル <娘に手を出すなオーラ>

<宰相の勘>

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄









「どうして、ステータス見たいの?」


レトが問います。


「わたしまだ、しゅてーたしゅひらけにゃいから」


「そっか。ライラ、検定受けるのまだだもんね。良いよ。ステータス」







____________________

名前 レートア・ア・イーリス


種族 <人間>

性別 <男>

年齢 <三歳>


体力 <451>

魔力 <81>

運 <56>

知力 <68>

属性 <火> <水>


称号 <王族> <王子> <美少年> <甘えっ子>

<双子>


固有スキル <小悪魔スマイル>

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄








「んあ? ぞくしぇーがにこある」


「王族は、特別に二属性使えるよ」


リトが答えてくれました。


「しょーにゃの? にぇろもりともにじょくしぇーつかえる?」


「「うん!」」


「ちなみに僕のステータスはこれ。ステータス」






____________________

名前 <ネロファスト・ア・イーリス>


種族 <人間>

性別 <男>

年齢 <五歳>


体力 <956>

魔力 <98>

運 <75>

知力 <87>

属性 <水> <氷>


称号 <王族> <王子> <次期王> <美少年>


固有スキル <王子様スマイル>

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄







「にぇろは、みじゅとこーりにゃんだにぇ」


「うん! リトも見せてあげて」


「はい。ステータス」







____________________

名前 <リアーロト・ア・イーリス>


種族 <人間>

性別 <男>

年齢 <三歳>


体力 <456>

魔力 <85>

知力 <58>

運 <59>

属性 <火> <水>


称号 <王子> <双子> <王族> <美少年>


固有スキル 小悪魔スマイル

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄






「ずっと気になっていたのですが、この王子スマイルと小悪魔スマイルとは、何ですか?」


リンが言います。


「「「さあ? 僕達にも分かんない」」」


ネロ達が答えます。


「じゃあ、今度は私達のば」


≪もう帰ろう。ライラ≫


イアが言います。


「んー。どうしよう?」


≪屋敷に戻って、荷物整理するから帰った方が良いだろ≫


≪私も同じです≫


「じゃあ、もうかえろっか。りんたちごめん。にぇろ、れと、りと、りん、あど、ある、ばいばーい!」


「「「「「「ばいばい」」」」」」



私は、公爵邸に戻りました。





◇◇◇


ネロside



◇◇◇







ライラが帰った後、穏やかな空気から冷たい空気に変わった。


「さて、これから男子会をやろ!」


「「「「「は?」」」」」


僕の言葉に五人が口を開ける。


「どうして男子会をやるのですか?」


リトが聞いてくる。


「そりゃあ、こんな寒い空気の中ずっと黙っているのは、無理があるでしょ」


「確かにそうですが…」


困ったように言うレト。酷いなー。


「いやとつぜ」


「さあ、始めるよー!」


「話を聞いて下さい」


「ふふ。僕に勝てるのは、百年速いよ。リン」


「はあ」


「みんな、ライラについてどう思う?」


「「「「「え?」」」」」


見事に声が合わさったねー。仲良しだなー。


「別に変な事じゃないでしょ。僕は、妹みたいに思ってるよ」


「どうしてですか?」


またリトが聞いてきた。


「んー、年下だし、細いし、可愛いからだけど? 今の所は」


「「「今の所?」」」


うわ、リン達が凄い睨んでくる。怖い。


「だっていつか、ライラに恋するかも知れないでしょ。だから、今の所」


「「「そう」」」


「でも、妹は欲しいなー。ねぇ、リン」


「確かに妹は、欲しいですけど」


「だよねー。ああ、ジルやカイが羨ましい。あんな可愛い妹、欲しいなー」


「「「「「確かに」」」」」


これは、納得するんだ。…ライラに会いたい。


「ライラに会いたい」


ぽつり、独り言がこぼれた。


「「兄さん、ライラはこれから王城に住むし、毎日会えるよ」」


あ、そっか。


「ねぇ、レトとリトはライラの事さ、どう思ってる?」


「「それは…その…」」


「どうしたの? 顔が赤いよー、二人共」


「「あ、赤くなんか、ありませんっっ!」」


「いや、私も赤いと思いますよ」


「お、リンもそう思う?」


「はい」


「「だからっっ!」」


本当に赤いよ。


「はいはい。じゃあ、リン達はライラの事どう思う?」


「私は、ネロと同じです」


「アドとアルは?」


「ボクも可愛いと思うよ。凄く」


「僕も、その……」


「おや?アルも赤いね」


「! あ、かく、は……!」


「あれれー、赤いよー。アル」


「凄く赤いですね」


「そ、んにゃ! 赤くにゃいでしゅ!」


「噛んでるよー」


「っ! あううぅ……」


もうそろそろ、やめたほうが良いかな?


「はーい。ライラの事は、一旦保留」


「「「終わった」」」


「あれ? リジューア兄様、お父様に会う約束…」


「「あ」」


会う約束? ライラの事じゃないよね。


「会う約束って、ライラの事? 答えなよ。リン、アド、アル」


満面の笑みで聞く。


「「「……」」」


「黙っていると言う事は、肯定しているって言う事で良いよね」


「「「はい…」」」


「「兄さん、黒いの出てる」」


黒いの? そんなの出してないさ。


「出てないよー」


ニッコリと笑顔で返す。


「「はいはい」」


「んじゃー、僕達はライラとこれから毎日を過ごすから。頑張って。解散!父上達を呼ぼう!」





僕の言葉に皆、解散した。



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