イフ02 変わらない日々



 アルファは一人だった。


 アルファには、たくさん増殖する機能が付いていた。


 だから、定期的に増殖しており、一人にはならなかった。


 しかしその機能が停止してしまったため、今は一人だった。


 一人になったアルファは何かをしなければいけないような、気がした。


 けれど何も思いつかなかった。


 ただ決められた時間に実験を行い、生存に必要な食欲と睡眠欲を見たし、それ以外の時間はただぼうっとしていた。


 それ以外の事は知らなかった。


 だから、アルファはなにもできなかった、ただぼんやりとすごすだけしか。



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