おのがさまざま

「相変わらず綺麗な景色ね」

「そう?」

私は、恋人に溜息をついた。昔は綺麗だと言ってくれたのに。都会に出てから、花畑で感動しなくなった。夜景をバックに、高級レストランがいいのね。まあ今日別れる予定だから。すると彼は私の手を取った。

「結婚しよう」

薬指に光る指輪は私に似合わなかった。

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