山荷葉
君からもらった鉢植えの
白い花を見てる
聞けば幽霊みたいな花弁らしい
花言葉は幸らしい
それなら酷く皮肉だな
幸福が見えないなら
雨に濡れないなら地味だし
ただの白い花だし
それなら透けろ山荷葉
雨に濡れてしまえ
いいからそこに居てよ
純白をかき消して透くその
見えない色が見たい
メギ メギ メギ
君からもらった花束は
とうに枯れたけれど
窓際に置いた鉢植えは
まだ水を求めてる
それはさ酷く皮肉だな
もう君は居ないのに
朝露に触れぬから地味だし
ただの知らぬ人だし
それなら透けろ山荷葉
朝に濡れてしまえ
いいからここに居てよ
不在をかき消して透くその
見えない色が見たい
メギ メギ メギ……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます