お盆で街はごった返して
耳人形は雨のなか、バス停をながめた。
「あの男の子は、昨日亡くなったのか。」
男の子は耳人形に近づいてきて、「地縛霊の僕が怖くないの?」と聞いてきた。
「怖い? 君たちが霊媒師を営む、僕の生きがいさ!」耳人形はいう。
「怖くないんだ!」男の子はほほ笑む。胸に本を抱えている。『青い鳥』(メーテルリンク著)
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