第24話 ラスボスとその後②

 私にしては珍しく、もう一箇所のラスボスも早々に片付けた。こちらは虫が居たりだとか、中身がおかしくなってたりとかは無く、綺麗な状態でほっとした。

 中には、行方をくらませていた美顔器や色々と懐かしいものが入っていた。結婚する以前に購入したものたちが多かった。

 そこで一番驚いた(虫とは別の意味で悲鳴を上げた)ものは、十代後半から二十代前半にお付き合いしていた方から頂いた、オーダーメイドの皮財布と、その方とお別れしてからお付き合いした方と揃いで買ったクマの人形だ。まさかここまで持ってきていたとは……! という驚きと、あの頃の切なさや虚しさが沸々と膨れ上がり、なかなかしんどかった。本当のラスボスはここだった。

 しかし物に罪はない。どちらにも感謝の気持ちを伝えてさよならした。これまで本当にありがとう。と。思い出の品と共に苦い思い出も一緒にさよならできた……はず。くまの方の人はマジでトラウマ級だからな……。

 今年のうちに色々掘り出して断捨離できてよかったです。あとは窓掃除と換気扇や……(そこが一番ラスボスでは)。

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