第18話説得できるかな?
富士級戦艦のゴーレム達は今日も元気に訓練に励んでいる。
46センチ砲を搭載した大和よりも
舷側装甲が分厚い富士達。
ゴーレム達は戦艦の身体にご機嫌だ。
だが、まだ先の話だが、日本も戦艦ドレッドノートが出現したら、それに対抗してドレッドノート級戦艦を建造しなきゃいけないし、金剛のような35.6cm砲を搭載した戦艦を他国が建造し始めたら対抗しなきゃいけないし、
41cm砲を搭載する戦艦、史実の長門級
の建造も考えなきゃいけない。
本当なら戦艦の数を抑えて維持する予算を削減したいと思っていたのだが、現在、装甲巡洋艦をしているゴーレム達も、『僕たちも戦艦になりたい〜』
と言い続けているし、富士達と同じくらいの装甲が良いと言ってくるのだ。
全長も全幅も排水量も装甲の厚さも
富士級と同じなら装甲巡洋艦で我慢する〜って、『それは富士級だろ!』
と怒鳴りたくなる。
まぁ、富士級の排水量は12500トンで
条約型巡洋艦より少し多いだけだしな。コイツら未来知識があるから、
こう言っている。1932年に完成する日本の重巡の高雄級(13400〜13140t)以下、1935年に完成する最上級(12000〜12200t増えているのは大戦末期型)以上だしな。
このままゴーレム達に押されて
戦艦を作り続けたらそれは
八八艦隊計画と同じになってしまう、、、
コイツら、未来に発売されるかもしれない架空戦記小説を俺の目の前で読んで、アピールしてくるのだ。
題名を見ればアピールしたい事が
透けて見えてくる。
『八八艦隊』とか、『不沈戦艦紀伊』
とか『宇宙戦艦ヤマト』とか、、、
オイ!と言いたくなってしまう。
(主人公との会話で出てきたから
タイトルや存在を知っているだけです。
本の中身は主人公はうろ覚えですので
書かれていません。)
そして、1番経験を積んでいるコイツら
古参のゴーレム艦が、空母はつまらない〜と言うのだ、、、
本当に頭が痛い。
全長333mで排水量10万トン超えの
ニミッツ級原子力空母みたいな空母を
作るぞ!と言えば『ハイハイ〜なりまーす♪』と言ってくれるだろうか?
コイツらって経験を積んでいるし、
レベルも上げてるから、対空砲の命中率が高いんだよね。
だから空母のコアにしたいんだよ。
熟練兵ならぬ熟練ゴーレムだからな。
1945年時の大和級なみに機銃が満載されている戦艦でも、新米ゴーレムコアなら、どれくらい撃墜できるのやら。
機銃やロケット攻撃での損傷を修復し火災を消火しながら波状攻撃してくる
敵機を撃墜するのはマルチタスク能力が必要で高い制御能力が必要になるからな。ベテランの富士級ゴーレム達なら敵戦艦に攻撃しつつ近づく水雷艇に
速射砲を撃ったりできるし、
6つくらいの目でまわりを見つつ、
6隻の敵艦に対処可能なんだよな。
つまり、2つの目で対空監視して2機の急降下爆撃機に対処しつつ2つずつの目で左右の雷撃機に機銃攻撃したりする事が可能なんだよな。
特に夜間で乱戦な状態での戦いに強いと思う。
で、コイツらの凄いとこってデータリンクしてるとこなんだよね。
1番艦の富士に水雷艇の攻撃が集中しそうだと判断すると二番艦が右舷の至近距離、三番艦が左舷の至近距離について、援護するんだよね。
4番艦以降も自分で考えて移動して2番艦や三番艦を援護するし。
1番艦は2番艦と3番艦の射程内の敵艦の攻撃は彼らに任せて自分しか撃てない
敵艦の攻撃に集中するってわけ。
ベテランのゴーレム艦増やさなきゃな。
現状の水雷艇とかはゴーレムじゃないけど、駆逐艦が誕生し始めたら全部ゴーレム艦にするか。
艦操作熟練度だけでも上げときたいし。
軍縮条約脱退しちゃおうかな。
条約型巡洋艦なんて作りたくねーし。
排水量制限だけは絶対に反対だな。
ゴーレム達って勝手に増やすから
条約破りだ、違反だとか言われるのやだし。
アメリカだって排水量に比べて全長や全幅がデカくねーか!
って条約破り艦がいくつもある癖によう。
軍縮条約って建造ドックの多いイギリスやアメリカに有利で、建造施設の少ない小国にとって不利で不平等な条約だからな。
その事は軍縮条約の会議の席で繰り返し言ってやるぜ。
カリスマ、魅了、説得力、雄弁のスキル持ちなら会議でリードできるだろ。
少なくともアメリカ&イギリス以外の
他国の説得はできるね。
枷をはめられて艦隊を少なく制限され
て、いきなり宣戦布告されたらイタリアもフランスもイギリスにボコボコにされるからな。
大規模な罰則付きの不戦協定とか
何かがなきゃダメだろ。
実際にルーズベルト大統領は大規模な
海軍拡大、軍事強化計画をして、エセックス級空母を36隻も作ってんだし。
長い期間の軍縮条約で他の海軍国を
縛っておいてのこれは酷いよな。
日本と英国の同盟を引き裂いての
これだからな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます