ハワイのワイキキビーチは湿地帯だった!

アメリカ領である、ハワイについての雑学です。

ワイキキビーチの歴史は非常に興味深いもので、その起源は湿地帯にまで遡ります。

ハワイ語で「ワイキキ」は「水が湧き出る」という意味を持ち、その名の通り、この地域はかつて水の豊かなタロ芋水田や養魚場の広がる湿地帯でした。


また、ワイキキは王族の保養所のような場所でもありました。

ハレクラニホテルの前の淡水と海水が混ざるパワースポット、カヴェヘヴェヘは病気の治癒やリラックスに使われる場所でもあったのです。


1898年にアメリカ領として併合されたとき、ワイキキをリゾート地にする大規模な計画が持ち上がりました。

当時のワイキキは、水田や養魚場の水にボウフラが湧き、蚊が発生する不衛生な面がありました。そこで、溜まった水を流すために作られたのが1928年に完成したアラワイ運河でした。


不衛生な湿地は、アラワイ運河を堀った土で埋められ、岩場だった海岸線にノースショアやカリフォルニアから砂が運ばれて、白い砂のビーチが完成しました。

つまり、ワイキキビーチは人工ビーチなのです。


しかし、ワイキキビーチは現在、大きな課題に直面しています。

潮の満ち引きや波で、毎年20〜30センチほどビーチが削られ、砂浜の面積が年々狭くなっています。ワイキキビーチの浸食は今に始まったことではなく、1939年以降、何度も砂の補給やビーチの修復がなされてきました。

さらに、近年では異常な潮の満ち引きが観測されるキングタイド満潮時に浸水被害をもたらしています。

削られたビーチの砂の補填は、沖に流された砂を吸い上げ、ビーチへ戻す方法を取っています。サンドマットレスの導入や突堤建設などビーチを守るため、様々な努力がなされています。


そう考えてハワイを訪れると、また違った印象や楽しみができそうですね。


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