ミツバチはダンスを踊って情報伝達する

ミツバチは、ワグルダンスという踊りをします。

このワグルダンスは、ミツバチが仲間に食料源の場所を伝えるための特別なダンスです。

このダンスは8の字を描くような形で行われ、その動きが食料源の方向と距離を示します。


スカウトと呼ばれるミツバチが花粉や蜜を求めて巣から飛び立ち、十分な食料を見つけると、巣に戻ってこのダンスをします。

ミツバチはまず真っ直ぐに歩き、その間に腹部を激しく揺らし、羽を振って音を立てます。この動きの長さと速さが、食料源までの距離を示します。

また、踊るミツバチは体を食料源の方向に向けますが、その方向は太陽に対する角度で示されます。つまり、ミツバチのダンスは太陽を基準にして食料源の位置を伝えるのです。

さらに、ワグルダンスにはバリエーションがあり、近くの食料源を示すために異なるダンスをします。

例えば、巣から50メートル以内の食料源を示すためには「ラウンドダンス」が行われ、50〜150メートル以内の食料源を示すためには「鎌の踊り」が行われます。


このようなミツバチのダンスは、紀元前330年にアリストテレスによって初めて観察され、その後、カール・フォン・フリッシュによって詳しく研究されました。彼の研究は、ミツバチのコミュニケーションについての深い理解をもたらし、1973年にノーベル賞を受賞するに至りました。


ミツバチは、ワグルダンスだけでなく、匂いの手がかりも使って情報を伝えます。

特に、女王蜂はフェロモンと呼ばれる特殊な匂いを発し、それによって巣の中の繁殖を制御したり、仲間に自分が元気に生きていることを伝えたりします。

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