第21話 翔太朗による説得――この数日でわかったパースの本質
そのためには、
無論、
その観点に立つと、
閑話休題。
一見すると、相手の邪魔をするという行為は、パースでの永住にも同じ指摘ができそうだが、実際のところは事情が少し異なる。戻りたくない派にとって、この世界がでたらめなものであることは自明だからだ。ゆえに、調査員同士の紛争も、今日を彩るちょっとしたハプニングにしかなりえない。もしも、そのようには思わない感性の持ち主なのであれば、地球に帰りたいと願っていないことが、甚だ不自然である。ために、パースで暮らそうとする死刑囚の妨害というのは、そうでない立場に比べると、かなり難しい。
当然、これとは反対に、戻りたい派にとっては、最初からマンパワーが有限となる。貴重な味方同士で剣を交えているようでは、それこそお話にならない。仲間割れは、できるだけ避けなければならない事態だ。
翻って、肝心なのは、いったいどうやって④班を戻りたい派に、転向させるのかであるが、これについては幸いにも
説得までのプロセスは単純。
だが、そこまで思いついていながらも、
端的に、迷っていたのである。
ふと、我に返った時、
ここまでのアクシデントは、
いくら
「……」
頭を横に振って、
善悪について思いを馳せるのは、司法の仕事であるかもしれないが、
しかして、
「
いったい何を言い出すのかと、驚いた様子で
それを無視して
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