第47話 誘惑1
目が覚める。
お姉ちゃんとの濃厚なやり取りが夢であって欲しいと願いながら、部屋にあるカレンダーを確認する。
2週間後の土曜日の花丸が目に入る。
うん、夢じゃなかった。
実はお姉ちゃんと例の約束をして自分の部屋に戻ったら、突撃してきて‥。
カレンダーに花丸を書いて行ったのだった。
カレンダーに書き込む時のお姉ちゃんの笑顔はとても綺麗だった。
さぁ、どうしよう。
このままだと本当にお姉ちゃんとHする事になってしまう。
とにかく誰かに相談して解決策を考えないと‥。
俺は身体を起こすとリビングに向かう。
廊下で『毎朝、私を起こしにきて。』と言われた事を思いだす。
断れなかった俺が悪い。
俺は重い足取りでお姉ちゃんの部屋を目指す。
軽くてノックして、お姉ちゃんの部屋に入る。
入った瞬間、良い匂いがして脳が刺激されるのがわかる。
「お姉ちゃん、朝だよ。」
カーテンを開けながら、声を掛ける。
「‥‥‥‥」
お姉ちゃんからの反応はない。
「お姉ちゃん、朝だよ!」
先程より大きめの声をだす。
「‥‥‥‥」
やはり反応がない。
するとお姉ちゃんがわざとらしく唇を軽く突き出してみせる。
完全にキスを強請る動きだ。
俺に拒否権はない。
俺はお姉ちゃんに近づき、唇にキスをする。
「351回目。
でも、正からしてくれたのは初めてだね。
嬉しいよ。」
いや、強要されてるけどね。
とは口には出さない。
「おはよう。」
お姉ちゃんが笑顔で挨拶してくる。
俺はお姉ちゃんが起きたのを確認したので立ち去ろうとするが‥。
お姉ちゃんに押し倒さられ。
そして、今度はお姉ちゃんからの濃厚なキスだ。
それはもう激しすぎるキスだった。
俺も健全な高校だ。
姉とはいえ女性からここまでされて興奮しないわけもなく‥。
2人して息を乱していた。
「2人とも早く起きなさい!」
母親の声で我に帰るのであった。
* * * *
「2人とも顔が赤いけど、大丈夫?」
変に勘のいい晶からドキッとふるような事を言われてしまう。
「少し暑かっただけ。」
お姉ちゃんが全く動揺も見せずに即答する。
「お、俺も‥‥。」
俺は動揺を見せてしまうが、晶からは特に追求される事はなかった。
「あっ!
ごめんけど、今日お弁当作れなかったからコンビニで買って行くか学食にでも行って。」
お母さんは3人分のお金を机に置くと仕事に行ってしまう。
「珍しいね、お母さんがお弁当つくらないの。」
昨日聴いた事を忘れていたので思わず感想がもれる。
「昨日の夜、おばあちゃんの体調が悪いと聞いて急いで向かったらしいけど‥。
お母さんがついたらおばあちゃん、元気になってたらしいよ。
まぁ、何ともなくて良かったとは言ってたけど。
夜遅くに帰ってきて、疲れたみたい。」
晶からの説明を聞いて、思わずお姉ちゃんの顔を見てしまう。
お姉ちゃんは何事も無かったかのようにコーヒーを飲んでいた。
俺が見ている事に気がつくと、ウインクしてくるのであった。
「あっ、俺 用事あるから先に行くな。」
晶はお母さんが置いたお金を取ると足早に出て行ってしまう。
俺も学校に行く準備しようと立ち上がろうとすると、いつの間にかお姉ちゃんが背後に立っていて抱きついてくる。
「よく考えたら、今がチャンスなんだよね。
ね〜、学校サボってしない?
ほら、正だってまだ興奮してるでしょ?」
お姉ちゃんが背後から胸を押し付けてくる。
昨晩と同じでノーブラなのか、柔らかいものが頭に触れてくる。
マズイ!
非常にマズイです!
さっき、キスでムラムラしてたのがまたぶり返してしまう。
マジでこのままではマズイ!
何とか心を落ち着かせないと‥。
俺は目を閉じて、心を落ち着かせる事をイメージする。
海、山、草原‥。
プニプニ‥。
お姉ちゃんがさらに胸を押し付けてくる。
学校、道、空、宇宙‥。
「えいっ。」
プニョ
!!!!!
あきらかに衣服の感触を感じない!!
まさか!?
直接だと!!
茜の攻撃が激化するのであった。
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