目覚めたら異世界でチートで活躍出来た。

みみっく

第1話 異世界で可愛い幼馴染みと知り合った

社畜で酷使され疲れ果てて深夜まで働かされ帰りの電車も途中の駅で降ろされ徒歩で家に着いたのは2時半だった。


幸いにも夏でも冬でもない季節で助かったが体と精神的に疲れ果ててベッドに横になると、すぐに意識を失い目覚めると石造りの部屋の中に木製のベッドで寝ていた。


 


金髪のポニーテールが良く似合っている14歳くらいの少女が


「ライト何やってるの今日は王城の騎士になる為の試験の日でしょ?ボケッとしてて言い訳?」


 


俺に言ってるのか?俺の名前だし・・・


誰なんだ?


何処なんだココは。


 


「なぁ、お前は誰なんだ?」


「何言ってるのよ。せっかく起こしに来て、朝食まで作ってあげたのにヒドイと思うけど。」


「それは悪いと思うけど思い出せないんだ。」


「は?誤魔化そうって思ってるの?」


「ホントに何も覚えてないんだ。」


「言われてみれば雰囲気も喋り方も違うわね・・・私は近所に住んでるサキって言うんだけど。改めて幼なじみと自己紹介するのって恥ずかしいんだけど。」


「それで俺は今日試験を受けに行くのか?試験って何をするんだ?筆記テストか?」


「剣術とか体力テストで最後に木刀で試合だね。まあ、最後の試合で良い所を見せれれば受かったと言っても良いかも。」


「それは受けないといけないのか?剣術なんかも覚えていないんだ。」


「申込みをしちゃってるから・・・ダメじゃないかな。」


「行くだけ行ってみるけど。場所も知らないんだが・・・」


「しょうがないな~私が案内してあげよう~。感謝したまえよ。」


どことなく嬉しそうなのは気のせいかな・・・


「それより早く朝食を食べちゃいなよ。冷めちゃうし、遅れちゃうよ。もしかして・・・着替えも手伝ってほしいのかな~?」


ニヤニヤしてるサキ


「それは大丈夫・・・だと思う。」


サキが部屋から出て行き着替えるがこの格好で良いのか?


部屋から出て待っていたサキに聞いてみた


「この格好で良いのか?」


「うん。良いんじゃないかな。格好良いよ、うん。」


頬が赤くなった気がしたが気のせいかな


サキに手を引かれテーブルまで案内されて質素だが野菜スープに焼き魚にパンのメニューだったが美味しかった。パン以外は。


朝食を食べ終わるとサキから剣を渡され手を繋ぎ試験場まで案内をされたが友人と思われる二人からからかわれた。


「朝から仲が良いなお前らは。」


「朝から試験場まで手を繋いで来るとか試験を舐めてるな」


サキに小声で聞いた


「あいつら誰なんだ?」


「リュークとディユーイだよ。ライトの友達。」


「他にもいるのか?」


「試験場には友達は、いないと思うよ。」


「助かった。ありがとう。」


「ライトからお礼を言われるなんて照れますな~」


試験官が来て


「これから試験を始める。関係の無いものは外に出ろ」


サキが外に出ていくと言っても木の柵の外だから丸見えなので見学でもしていくのかサキは帰る気は無いらしくコチラを心配そうな顔で見ている。


 


試験が始まった剣術って何をするんだと思っていたら試験官と練習試合というか稽古といった方がいいだろう。


試験官に1本取れば良いみたいだが難しそうだな・・・


剣なんか持った事もないし剣道の竹刀さえ持った事は無いんだぞ・・


サキの方を見たら目が合い頑張ってというジェスチャーをしている。


簡易的な鎧を着ている試験管に礼をして始めると意外にも体が軽く動くし体が覚えている感じで試験官に軽く1本とれた。


あまりにも早くとれたので拍手を受けて照れて顔が赤くなったのが分かった。


サキの方を見ると目を輝かせて拍手をしている。


あいつは俺の事が好きなのか?


優しいだけだろうな。


 


試験官が次の試験の発表がされた。


「次の試験は体力テストだ。運動場を20周走れ、それだけだ。」


皆で一斉に走り出す俺は絶好調で良い調子で1番で終わった。


何なんだこの体は若いってだけじゃ無さそうだな・・・相当鍛えたのか?


待ってる間に色々と考えてみるが答えなんて出るわけがないか・・・


 


次の試験が発表れる


「次は最後の試験だ内容は木刀での試合になる。ケガをするかもしれないが安心しろ治癒師が着ている。3試合行うので、それに勝て。」


何だ?治癒師?医者かな?


試合が始まり頭から流血する者が出ると治癒師と言われる者のが来て治療を行う手をかざして呪文のような物を唱えて薄っすらと光ると傷が治っている・・・魔法じゃん。


と、放心状態だったが順番がまわってきて名前を呼ばれた。


救いだったのは知らない奴だったので遠慮なく戦えて絶好調の俺の相手では無かった。


次も知らない奴で遠慮なく勝てたが・・・次は友人だと言われたリュークという奴だ知らないと言えば知らない奴だが・・・友人らしいので遠慮してしまうが負ける訳にはいかないだろうな・・・。


初めはリュークの攻撃をすべて防ぎ、受け流し最後に寸止めで決着がついた。


試験はこれで終わりだ。


やっと帰れる・・・でも知らない家だが・・・。


帰ろうとすると試験官に呼び止められて


「ぜひ、うちの隊に来てくれお前のような奴が必要なのだ。」


「そう言われましても・・・どのような隊なのでしょうか?」


「それは済まない。ファンベル王国軍の第1部隊なのだがぜひ来てほしい。」


「自分のような新兵が入っても・・・」


「あの身のこなし正確な攻撃どれを取っても素晴らしい。隊の中でも高待遇だぞ。給与も多く休みも多い施設も色々と利用もできる。考えてみてくれ」


と言い立ち去っていく試験官。


リュークとディユーイが試験官が立ち去るのを待っていたらしく走って来て


「お前いつの間にそんなに強くなってたんだよ」


「隠れて練習をしてたのか、ズルいぞ」


「たまたま調子が良かっただけだって」


「そんな調子が良いってだけの動きじゃなかったぞ」


「サキに良い所見せる為に頑張ったのか?」


と言われ突っつかれる


「お前サキが好きだったもんな。良い所を見せれて良かったな。」


「そんなんじゃないって。」


「まあ今日はお前に完敗だったけど次に、あった時は負けないからな」


「またな。」


と言われ二人は帰っていった


 


柵の門を出ると待っていたサキが駆け寄って来て自分から抱きついてきて恥ずかしがるので笑いそうになるが我慢する。


「ライト凄かったね。強かったよ。」


「たまたま調子が良かっただけだよ」


「たまたまであんな動きできないと思うな。陰で努力してたんだね。偉いな~」


「そんなに褒めるなよ恥ずかしい」


手を繋がれ家まで帰ると


「今日はお祝いだね何が食べたい?」


「夜もサキが作ってくれるのか?」


「うん。勿論お祝いだしね」


「もしかして毎日作ってくれてるのか?」


「そんな訳無いじゃん。」


「・・・そっか。残念だ。いつもは俺どうしてるんだ?」


「そんなに残念がらないで良いよ。毎日、作りに来てあげようか?」


「え?良いのかよ。家の手伝いとか仕事とか、あるんじゃないのか?」


「そんな物ライトに会える事に比べたらどうでも良い事だよ・・・って、何でも無いや。忘れて!」


顔を赤くして慌ててる


「あ。夕食の準備しなきゃだね、お腹空いたよね」


「ホント助かるよ、ありがとな。」


頭を撫でてお礼を言ったら


「子供扱いしないでよね。もぉ」


「そんなつもりは無かったんだけど、嫌だったんなら謝る」


「え、あ、イヤじゃ・・ないです・・・」


「なんか覚えてないけど随分世話になってた気がするし」


腕を掴み膝に座らせて頭を撫でてお礼を言ったらサキが顔を真赤にして動かなくなったと思ったら慌ててキッチンに向かい料理を作ってくれてるよう薪の燃える匂いがしてきて、しばらくすると食欲をそそる匂いもしてきた。


待ってる間に色々と考えてみる・・・


多分、日本に居る俺は死んだんだろうな。


夢では無さそうだし。


ココは生き返ったのか入れ替わったのかしたんだろう、他人の人生を奪ってしまっって申し訳がないが仕方がないよな、俺にはどうしようもないからな・・・


考えてるとサキが料理が出来たみたいで料理を運んでくるので手伝おうとすると


「今日の主役は座っててよ」


と言われるので大人しく座って待つ。


料理を運び終えたサキがエプロンを取り帰ろうとしているので


「サキ帰るのか?」


「え?いつも作ったら帰ってるじゃん」


「俺、一人で寂しく食べるのか?」


「居て良いなら居るけど?」


「居るだけじゃなくて一緒に食べようよ」


「良いの?」


「当たり前だろ。二人で食べた方が美味しいだろ」


「え、あ、じゃあ、お母さんに言ってこないとだ。ちょっと待っててくれるかな。」


「勿論待つけど家に行くなら家の近くまで一緒に行くよ、暗くなって危ないからな。」


「家近いから大丈夫だよ。」


「近くてもダメだろ可愛い女の子を夜道を一人で歩かせたら。」


「え、可愛いって誰が?え?」


「サキに決まってるだろ。他に誰が居るんだよ。」


真っ赤になって


「え?可愛いて私が?」


「そうだよ。だから付いて行くからな」


「はい。お願いします・・・」


一緒に家の前まで付いて行って出てくるのを待つと、すぐに出てきて


「早く戻らないと冷めちゃうよ。」


手を引かれ家にサキと帰る


一緒に話しながら夕食を食べて幸せを感じる


いつ振りだろう・・・誰かと食事をするのは・・・


「サキと食事をするのは楽しいし幸せだな。」


「な、何を言ってるのよ。もぉ」


また赤くなってるよ


「遅くなると親が心配するだろ。送っていくよ」


「お母さんが明日も朝に朝食を作りに行くんだから泊まってって良いって」


「え?寝る場所無いだろ。」


「1部屋空いてるでしょ?」


「そんな部屋あったっけ?」


「あるよ。しっかりしてよ。」


「そうなのか。」


「私のパジャマとか着替えも置いてあるし大丈夫だよ」


「そっか・・・」


「じゃあ食器を片付けてる間にお茶でも飲んでて」


「サキは良い嫁さんになるな、サキの旦那が羨ましい」


「な、何言ってるのよ。もぉ!」


「俺は着替えてくるかな」


「うん。」


部屋に入り棚を見ると魔法の本がいくつか置いてあったので手に取ると色々な魔法が頭に入ってきてステータス画面に魔法の名前が、いくつも表示されて流れていっているので8冊全部に触れておき後で調べてみよう。


着替えてリビングに戻るとお茶が用意されていたので飲んでサキが戻って来るのを待つているとサキもパジャマ姿で戻ってきた。


・・・女の子のパジャマ姿って初めて見るな。


感動をしてると


「何を見つめてるのよ。恥ずかしいんだけど。」


「女の子のパジャマ姿って可愛いなって思って」


「さっきから変な事ばっかり言って大丈夫なの?」


「そうか?変な事を言ってるのか・・・少し黙ってるな」


「え、あ、怒ってる訳じゃないよ恥ずかしくて、つい言っちゃっただけだから気にしないで、ね?」


「そっか安心したよ。怒らせたかと思ってドキドキしたよ」


「私の方こそ違う意味でさっきからドキドキさせられてるけど。」


「そういえば魔法ってあるんだな?」


「なによ、急にライトも少し使えるでしょ?」


「そうだっけ?」


「確か火属性を少し使えてたんじゃない?」


そういう感じなのか・・・だったら水とか風とかって感じかな?後でステータスで見てみるか。


「サキは何か使えるの?」


「私も火属性でお揃いだよ。確か調べたり練習で使う水晶があったと思うよ」


サキが立ち上がりリビングの戸棚で水晶を探して持って来た。


「これを持って魔力を流すと、その人の使える属性が色で分かるんだよ」


水晶を渡され魔力の流し方が分らないけど水晶に魔力を流すイメージをすると水晶が7色が現れたので


「え?何コレ初めて見たよ。って、全属性だよ。水晶、壊れてるのかな? 全属性って有り得ないと思うんだけど。」


「そうなのか?良くわからないけど、有り得無いんだろ?壊れてるんじゃないのか。」


「話は違うんだけどさ。試験の終わりに試験官と何を話ししてたの?」


「あ~何かファンベル王国軍の第1部隊に来てほしいって言われたんだけど、考えておきますって返事をしたんだけどどうしようか?」


「なにそれ。凄いじゃん超エリート部隊だよ、それを考えておきますって・・・普通即答で入ると思うんだけど。」


「だって記憶に無いんだから仕方ないだろ?それにお前と相談して決めようと思ってたんだから。」


「・・・え?私と?・・何だか頼りにされて嬉しいですなぁ~。」


照れ笑いをしているサキ


「入っても大丈夫だと思うか?っていうか断れるのか?」


「エリート部隊だから色々大変だと思うけど、待遇は良いと思うよ。誘われた人を知らないから断れるのか知らないなぁ」


「そうなのか・・・一応名誉って奴なのかな。断らない方が良いのかもな。」


「うん。それが良いと思うよ」


「明日って俺何か予定あるのかな?」


「私は何にも聞いてないけどどうして?」


「お前も何か予定あるのか?」


「私はあるよ。びっちり埋まってるよ。」


「え?そんなに忙しいのか?そっか・・・」


「だって朝からライトの朝食と昼食と夕食を作らないと。ね?」


「え、あぁ、ホント助かるよ。ありがとな。」


「私に用事あるのかな?」


「魔法の練習に付き合って貰いたくて、この辺を覚えてないし」


「うん。良いよ。喜んでくれて付き合うよ。」


「明日、朝食を食べたら出かけような」


「はーい。」


眠そうになってきたサキを見て


「もっと話をしていたいけど、そろそろ寝るか」


「うん。眠くなってきたところだよ。」


 


 

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