第311話 薬草狩り

 イチモツの集落しゅうらく周辺しゅうへんは、薬草がたくさんえている。


 キャリコは、茶トラ先生の助手なので、ヨモギは知っていた。


 だけど、それ以外の薬草は知らなかった。


 前に茶トラ先生と一緒に薬草狩りをした時に、茶トラ先生には色々な種類の薬草を教えたはずなんだけど。


 やっぱり、茶トラ先生は、ヨモギしか使わないみたいだ。


 確かに、万能薬ばんのうやくのヨモギさえ知っていれば、だいたいなんとかなるけどね。


 でも、ヨモギでは治らない病気もたくさんあるんだよ。


 お医者さんでも治せない病気があるということも、ちゃんと教えないとね。


 ぼくは、キャリコに薬草の見分みわけ方を、ひとつひとつ教えた。


 薬草は似たような毒草があるから、間違まちがえると大変なことになる。


 それに、年がら年中ねんじゅうえている草もあれば、季節限定きせつげんていの草もある。


 花に薬効成分やっこうせいぶんがある、ウスベニアオイやカモミールは、花が咲いている時しかれない。


 も花と同じように、れる季節がかぎられている。


 薬草と呼ばれる草は、物凄ものすごくいっぱい種類があるらしい。


 ぼくが知っている薬草は、ほんの一部だ。


 さらにその中から、猫の体に安全なものを選ばなくてはならない。


 どんなにすぐれた薬効やっこうを持つ草でも、猫が中毒を起こしてしまったら意味がない。


 猫が食べられない草は、たくさんあるからね。


 ドクダミのように、単純たんじゅんに猫が嫌う臭いを放つ植物もある。


 抗炎症薬こうえんしょうやくとしてよく使うアロエも、猫が食べるとおなかをポンポン壊してしまうペインペインになる


 逆に、猫しか食べない猫草や、猫にしかかないイヌハッカなんかもある。


 とりあえずキャリコには、今の季節にれる、見分みわけやすい薬草を教えた。


 キャリコは、「こんなにたくさんあるんですにゃう?」と、おどろいていた。 


 ぼくはキャリコに教えながら、カゴいっぱいに薬草を集めた。


 よし、これだけあれば、ハーブティーもたくさん作れるぞ。


 今は気温も高いから、乾燥かんそうするのも早いだろう。


 イチモツの集落しゅうらくのみんなにも、美味おいしいハーブティーを飲ませてあげたい。


 ついでに、『走査そうさ』に教えてもらって、キノコも収獲しゅうかくしておいた。


 これで、干しキノコも作ろう。


 薬草やキノコをたくさん乾燥かんそうさせておけば、いつでも使えて便利。


 漢方薬かんぽうやくも、乾燥かんそうさせたものだ。


 乾燥かんそうさせると、水分が抜けて小さく軽くなるから、次の旅にも持って行こう。

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