第246話 ブレンドハーブティーの花冠

 次の集落へ向かう途中で、お父さんとお母さんがイヌハッカを見つけた。


 ふたりとも、イヌハッカの葉っぱを食べたり、においをいだり、体をすり寄せたり、ゴロニャンと寝そべったりしている。


 イヌハッカは別名べつめい、「キャットニップ」「キャットミント」「西洋マタタビ」と呼ばれて、猫がこのむ草として有名。


 マタタビみたいな中毒性ちゅうどくせいがなくて、猫の体にも安心安全。


 成猫おとなは酔っぱらったように、ゴロニャンになる。


 だけど、全体の30%の猫や仔猫こねこには効果がないと言われている。


 ぼくもいだことがあるんだけど、効果がなくてガッカリしたんだよね。


 薬草としては、風邪かぜ胃腸障害いちょうしょうがい精神安定せいしんあんてい頭痛ずつう消化促進しょうかそくしんなどの効果がある。


 ついさっきまで、すっかり忘れていた。


 イヌハッカにも、精神安定せいしんあんていの効果があったじゃないか。


 トケイソウのハーブティーにこだわる必要なんて、なかったんだ。


 においをいでみると、ミント系のさわやかな香りがする。


 これが、「キャットミント」と呼ばれる理由か。


 ミントということは、これもハーブティーに出来るのかな? 


『ハーブティーとして、利用可能』


 やっぱりそうか。


 次は、イヌハッカでハーブティーを作ってみよう。


 さっそく、イヌハッカの葉っぱで、かんむりを作ってみた。


 う~む……緑一色みどりいっしょくだから、なんだかパッとしないな。


 さみしいから、花もしてみようかな。

 

 ハーブティーに出来る花って、他にもあるの?


対象たいしょう:マメ科シャジクソウ属ムラサキツメクサ』


薬効やっこう風邪かぜ気管支炎きかんしえん抗菌こうきん抗炎症作用こうえんしょうさよう鎮静作用ちんせいさよう更年期障害こうねんきしょうがい、ホルモンバランスの改善かいぜん


 ムラサキツメクサは、シロツメクサと形は同じだけど、花の色が違う。


 名前通り、シロツメクサは白くて、ムラサキツメクサは紫。


 どちらも、猫が食べられる草のひとつなんだよね。


 よし、シロツメクサとムラサキツメクサを混ぜて、ブレンドハーブティーにしてみよう。


 イヌハッカの草冠くさかんむりに、シロツメクサとムラサキツメクサをみ込んでと。


 うん、やっぱり、花が入ると可愛くなるね。


 前と同じように、花冠はなかんむりを4つ作った。


「ミャ」


 みんな~、新しい花冠はなかんむりが出来たよ~。


 振り向くと、お父さんとお母さんはイヌハッカに夢中で、ゴロニャンしている。


 グレイさんは、トケイソウのハーブティーを美味おいしそうに飲んでいた。


『シロちゃん、この色の付いた水は、とても美味おいしいぞ。おかわりはないのか?』


「ごめんミャ、グレイさん。今は、それだけしかないミャ」


『そうか……この美味おいしい水は、もうないのか……』


 グレイさんはしょんぼりした顔で、からっぽになったうつわを、名残惜なごりおしそうに何度もめている。


 よっぽど、ハーブティーが気に入ったらしい。


「また新しいハーブティーを作るから、楽しみにしててミャ」


 ぼくは、新しい花冠はなかんむりをグレイさんの頭の上に乗せて、ニッコリと笑い掛けた。


――――――――――――


【犬がハーブティーを飲んでも大丈夫?】


 犬が食べられるハーブだったら、大丈夫。


 犬が食べられるハーブは、カモミール、ローズマリー、ローズヒップ、オレガノ、ミントなど。


 人間用ではなく、ワンちゃん用ハーブティーなら安心安全。

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