その8 めんどくさがり、白狼と話す
お久しぶりでございます。
こんな始めたばっかで放置してた作品を見てくれておりました皆様に元気をいただきまして、ボチボチ書き進めていこうと思います。
文章の癖とか変わってるかもしれませんがよろしくお願いいたします。
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街の北門から出て入ってきたワーン平原だが、いつもと違って他のプレイヤーが戦闘を行っている様子はない。というか、他のプレイヤーが全く見当たらない。
どうやら来たのは同じワーン平原でも、このクエスト専用のマップに移動したようだ。
「じゃぁ途中で中断したくなったら俺に声をかけてくれ」
イーレンさんはそう言って俺たちの戦闘の邪魔にならない範囲で後ろに移動する。当然と言えば当然だが、戦闘の手助けはしてくれなさそうだ。
「さて、まずはこの白ウルフとどこまでできるかが問題か......
聞いたところではじゃじゃ馬っぽいし、連携するより向こうが自由にできるようにサポ―トする?
いやでもそれでもしテイムモンスターになったとして、その先もこっちが合わせるような負担のデカくなる戦い方は面倒だし。この際、聞くか」
というわけで考えるのが面倒なので直接本狼?に聞くことにした。
「まず何ができるかから話していくか。
俺は水魔法の【アクアバレット】。【青き雫は分かたれ、敵を撃つ】。こんな感じに水の弾を飛ばすことができる。今使った分を除くとあと17回は使えるな。
で、クイは糸を吐いて敵の動きを鈍らせることができる。ただ俺を乗せてるからそう激しい動きはできないし、俺も乗ってるから何かあった時に魔法以外でカバーができない。
だから俺たちがお前に求めてるのは前に出て敵の動きを引き付けながら攻撃してもらう感じだ。いけるか?」
―ワンッ!!
かなりざっくりとした言い方ではあるが、ニュアンスは伝わったと思いたい。
俺の言葉に白ウルフは短く吠える。が、どういう意味で吠えてくれたのかわからない。これはOKなのか? それともNOなのか?
「こいつが言うにはやってみるってよ。やれるところでは自分の意志で動くことはあるが、基本はお前の指示に従うってさ。」
俺がうなっていると、イーレンさんが助け舟を出してくれた。どうやら白ウルフの言葉を翻訳してくれたらしい。てかイーレンさん白ウルフの言葉がわかるのか。
「これでも元テイマーの冒険者なもんでな。モンスターの言葉が多少はわかるのもそのスキルの1つだ。」
イーレンさんが言うにはテイマーのスキルには【モンスター翻訳】というものがあり、それを取っていれば敵対していないモンスターであればモンスターとの多少の会話ができるようになるらしい。
「テイマーはそもそも不人気職だ。だからテイマー関連のスキルは東のスキルオーブ屋に二束三文で売られてる。これが終わったら今のうちに買っとけ。」
どういう結果であれ、これが終わったら東のスキルオーブ屋で【モンスター翻訳】のスキルオーブを買いに行くことを予定に入れておこう。
「それじゃ、いくぞクイ。あと白ウルフ。」
相談は終わった。あとは戦うだけだ。
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あとがきスキル解説
【モンスター翻訳】
敵対していないモンスターの言葉がわかるようになるスキル。スキルランクが上昇すればするほど、より詳細なやり取りができるようになる。
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