曳山祭り
さかた けん
第1話 追憶(一)
高岡駅から
富山県
私が中学一年生の
新湊に滞在期間中、私は長男
茂義の家は日本海に面していて、勝手口を出ると日本海に沿った堤防にあがる石段につながっていた。堤防から川を隔てると新湊漁港である。対照的な白い灯台と赤い灯台が、
堤防の海側は消波ブロックが敷き詰められている。母親が幼い頃、ここら辺は砂浜でよく泳いで遊んでいたらしいのだが、激しく波打つ
放生津八幡宮は、
あゆの
(東風がひどく吹くらしい。奈呉の海人の釣りする小舟の、波間に漕ぎ隠れるのが見える。)
(はや早稲の香が立ちこめる中を、垂れ下がった穂を分けるようにして行く、その右手には、古歌に名高い有磯海が望み見られる。)
伯父と伯母に連れられて、堤防の内側の通りを放生津八幡宮まで歩いて行った。その途中、堤防から海に向って突きでている岩場があった。波が穏やかなので海岸沿いで泳げる唯一の場所だったようで、地元のひと達が海にゴムボートを浮かべて海水浴を楽しんでいた。私達は、その岩場の上で水着に着替えて海に入って泳いだ。水深は私の肩の高さほどの
私は小学生の頃、地区大会に選出されるほど水泳には自信があったので、泳ぎを茂義に
(注)令和五年九月一日、西新湊駅は第一イン新湊クロスベイ前駅に改称した。
参考文献
・放生津八幡宮公式HP
引用文献
・万葉集全解 多田一臣訳注 筑摩書房
・奥の細道 現代語訳 鑑賞 山本健吉 飯塚書店
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