柱状節理

魔が迫る 電燈も点けぬ仏壇の灰 背中

終点のやって来ない境界 原野の無道

譫妄した述語の逆立ち 黒髭の抑圧

寄る辺無ければこそ安らう音は 垂直の時分秒の針


瞼の裏は遥か遠ざかり行く内側

豆球のない寝入りの無風

松の御代岡の御代河の御代林の御代を駆け抜けて

開けた視界にあるのは沈香じんこう


それなら帰りませんか

行くだけです

帰らないんですか

行くだけです

……

……

  。


今や山々の狼煙全て 身体性に絡まる蜷局とぐろの霞

「薄明のすすきは泣き止み 天高く快晴でした」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る