いつの間にか連れ去られてた
傷付いた皆の看病で疲れた俺は1人で眠ってしまっていた。いつも誰かしら側に居てくれたが皆怪我をしているので、マリンたちが治療してくれたとはいえゆっくり休んでもらうため。1人で寝てたのだが、この状況は最悪だ。苦手な蜘蛛の魔物に捕まえられていた。この森に生息しているフォレストスパイダーである。その名前から森に擬態して獲物を捕えるため知らず知らずの間に身近に迫られていて、捕まっていたなんてことは多々ある。まさに今の僕のように。そして、このフォレストスパイダーは捕まったら最後、数多くのプレイヤーを泣かせてきた。強制ログアウトである。このフォレストスパイダー、人を丸呑みする。即ち死んだ扱いとなり強制ログアウトさせられてしまうのだ。全く笑えない。そして、僕も例外ではない。いま、まさに食われようとしていた。
「待て待て待て、一体何がどうなって、こうなった」
そんな僕の叫びなんてお構いなしにフォレストスパイダーは僕を丸呑みした。強烈な酸により服が溶け、身体も溶けるかと思われたが一向に服が溶けることもなければ、身体が溶けることもない。寧ろ、心地よい気持ち良さで締め付けられている。
「何がしたいんだお前?」
そう呟かずには居られないほどこのフォレストスパイダーの行動は不可解なのだ。まるで僕を何処かに案内しようとしているかのように。ゆりかごのような心地よい刺激で眠ってしまっていた。
「ほほぉ。此奴が。魔物と交わっていた男か。ふむふむ。中々良い男ではないか。妾は気に入ったぞ」
そのような声が聞こえて目を覚ますとそこには女性とフォレストスパイダーが合わさったかのような蜘蛛が居た。
「だっ誰?」
「おぉ、目が覚めたか。妾はフォレストスパイダーの頂点に君臨する女帝ぞ。奴らに命じて、お前を連れてきてもらったわ」
フォレストスパイダーだと言っているがその見た目は、女性の上半身から蜘蛛の足が生えているかのような姿である。その姿は神話の世界のアラクネに酷似していた。
「僕をどうするつもりなんだ?」
「勿論、取って食うつもりぞ」
「ひぃっ」
「そう怯えることはない。お主を食うと言うのは、こういうことじゃ」
フォレストスパイダーに器用にズボンを脱がされ、草の下着からイチモツが飛び出していた。
「これは見事な男根よな。流石、魔物と交われる男なだけある。どれ、味見させてもらうぞ」
目の前のフォレストスパイダーは、そういうと僕のイチモツを手も添えずに口だけで咥え込んだ。
「ほほぉ。コレは。おおひい。それにいい汁じゃ。虜になるのもわかろうものよ」
目の前で繰り広げられていることに頭が追いついていかない。さっきまで、皆の看病をしていた僕が今は、フォレストスパイダーに下半身を喰われている。何がどうなっているのか。しかも絶妙な口の動きなのだ。優しく舐め回すかと思いきや。口を窄めて一気に吸い上げる。僕が行きそうになると反応を見てやめる。そんなことをずっと繰り返されていて、どうにかなってしまいそうだった。
「どうじゃ。妾のテクは凄いであろう」
「もうイカセテ。そこでやめないで」
「妾に仕えるというのならワンランク上の気持ちよさに連れて行ってやろう。どうじゃ?」
「こっ断る。僕は仕えない」
「なら、ずっと寸止めをし続けるだけじゃ。お主が根を上げるまでな」
ペロペロペロと優しくソフトな感じから、ジュボボボといった感じに吸い上げられ、僕は堕ちてしまいそうになっていた。
「まだ根をあげんとは。強情な男じゃ。はよう。妾に屈せよ。そしたら、お主も幸せになれるのだぞ」
「嫌だ。僕の幸せは僕が決める」
「なんと欲張りな。んんんん?何で妾、話せている?それにこの姿、どういうことじゃ?」
えっ?俺が目覚めた時からこの姿だったんだけど。まさか、コイツ自身が俺を連れ去ったフォレストスパイダーってことか?そういや、揺られている時に気持ち良くて、出した気が。いや、全く覚えてないけどだって、気持ち良くて寝てたし。まさか夢精してた!?なら、名前を付けてやれば良い。神話の名前そのままだけどな。
「アラクネ、僕のを飲め!これは命令だ!」
「!?なんで、妾の身体が勝手に命令に従っている?それに名前を呼ばれたら。何かが身体の奥から上がってくる。そうか、これが契約。お主が妾のマスターなのだな。マスターを気持ち良くさせるのは妾の役目だ。それに疲れている身体を回復させるのもな」
アラクネは、そういうと僕の身体を丸ごと子宮内に咥え込んだ。あまりの気持ちよさにイクのが止まらない。それだけでなく、まるで回復薬に漬けられているかのようにみるみる身体が元気になる。
「妾のマスターよ。これで良いか」
「ありがとう、それにしても気付かないうちに契約してたなんて」
「まさか妾も姿が人に変わっているとは思わんよ普通。だが、マスターに貰ったこの姿も悪くない。名前も気に入っておるしな。仕方がない。マスターは、怪我が耐えんようじゃ。側に居てやろう」
「これから宜しく頼むよアラクネ」
「ふむ。仕方あるまい。世話をしてやろうぞ」
まさか運ばれている間に夢精して、仮契約してるなんて思わないよな。いきなり起きたら目の前にいるんだからそういうものだと思ってたら実はフォレストスパイダーが人外娘になった姿なんて思わないよ普通。まぁ、なんだか知らないけど心強い仲間が増えて嬉しいよ。アラクネはどうやら俺を子宮内に丸呑みするのがお気に入りで離してくれないけど。このままみんなの元に戻ったらまた何言われるかわかったもんじゃないな。
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