第一話 井 土
今日も今日とて、お日様は登っていく。
光に照らされ、暑苦しそうにする人々を
私はただ見つめている。
長い時間をかけて、何回も繋いでいって。
暑苦しくできるあなた方がいる。
遠くで誰かが私を呼んでいる。
誰かが、私を求めている。
こんな時代にも、まだ彼らは自立できていない。
生ける世には、自立のできない者しかいないのかもしれない。
私は、行ってみるか行かないかで迷っている。
私は、自然そのもの。
猫のように気まぐれでなければならない。
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