第28話紆余曲折
何はともあれ僕の打ち出した案件はフェイドアウトして行き、何事も無かったように、担当者会議後の生活が始まって行った。
今後数年間は地獄の苦しみや痛み、葛藤がリターンされる事など知る由もなく無防備で素手で発射された弾丸を受け止めるようなもので、知らないとは恐ろしい事だ。
でも注意障害は纏わり着いていた。トイレの灯りを良く消し忘れた。
左半側無視。
左目は見えているものの脳がそれを認知せず、無視するから左側のトレーにある食事を食べ残した。
右に移行する横書きの文字を読み落とすし、書き間違えた。今でも続いている。
失語症。
かなりの吃音やテレビニュースのアナウンサーが喋っている内容を理解出来ないばかりか、新聞の文字は読めるが記事内容が頭に入って来ず無駄な時間を過ごした。
内反尖足と、クロートゥ。
脳の信号が暴れて、左脚の後頚骨筋が縮んで足底をひっくり返し小指に沿うエッジが足底の代わりをさせたからそれを知らずに着地しようものなら劇痛が走る!20mを歩くのに20分も掛かった。
しかも足指の筋肉を後頚骨筋が引っ張り、足指が握りっ放しで爪先立ちのように全体重の負荷が爪先に掛かり続けて装具を履いても立っているのが辛かった。
神様の悪戯に本気で泣いた物だ。
泣き笑い、絶望し傷つき紆余曲折有ったが、強く生きていた。
2017年4月、僕はポラリスに入所した。
独歩、洗面自立、入浴自立、トイレ自立。
などが出来ていた。
妻の協力の賜物だった。
入所したらしたで煩わしい事がある。
スタ
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