第24話 アピルの講義
俺は、今日も午前中、ドニィーシャと剣の練習をする。相変わらず、彼女の動きについてゆけない。
午後は図書室へ行く、アピルは俺に冷たい対応をした割に俺のためにテキストを作っている。案外、面倒見がいいのかもしれない。
アピルは丁寧に教えてくれる、まるで家庭教師だ。サイーシャは俺に言う。
「アピルは、午前中、子供たちの勉強を見ているのよ。」
道理で手慣れている、俺は感心する。すると急にアピルが怒りだす。
「小僧、今、子供が子供を教えていると思ったじゃろ。」
完全な言いがかりです。アピルの俺を見る目は厳しい。
「アピル様、思っていません、私は、アピル様の教え子ですよ、尊敬してます。」「なら、いい。」
アピルは落ち着きを取り戻し。講義を続ける。
俺は、部屋に帰ると習ったところを復習している。するとアピルが書物を持って部屋に入って来る。今夜はアピルが夜伽の番である。彼女は俺に言う。
「我は忙しい、我の体で欲望を満たしたければ早くしろ。」「アピル様、そんなことは望んでいません。」「そうか、なら机を借りるぞ。」
彼女は、本を読み始める。俺は昼の講義のことで質問ができる
「アピル様、質問よろしいでしょうか。」「何じゃ。」
「消費した魔力はどうなるのですか。」「空気中に漂う、魔力を使って戦うとその区域は一時的に魔力が濃くなる。」
「では、消費した魔力をコントロール下に置くことはできますか。」「できるはずじや、コントロールできればの話だぞ。」
「ありがとうございます。」「お前は先に休んでおけ、午前中、訓練であろ。」「では、お先に失礼します。」
俺が起きた時にはアピルは居なくなっていた、眠らないのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます